rouge 6 ページ6
風磨「....おう」
「あの人、勘がいいから、だからもう....」
.........今更、罪悪感が芽生える。
俺ら、どうなるんだろ。
いや、なんとなく察しはつく。
彼女は俺の目の前でピタリと立ち止まり、そっと唇を重ねる。
わかってるから、その言葉は言うなよ。
「.....さよなら、ね」
と言うと、彼女は散らした荷物をまとめる。
ああ、とうとうその言葉は告げられてしまった。
今までは、またね、と言って帰っていた彼女。
どんなに嫌でも、頭の中では理解してしまう。
これが二度と会わない、っていう意味なこと。
風磨「.........わかってる」
わけないじゃん、わかりたくないっての。
こんな終わり方、ずるすぎるって。
もう戻れない所まで来ちゃったじゃん。
玄関まで来て、彼女は笑顔で
「じゃ、風磨くんも早くいい人見つけるのよ?」
ガチャリと静かに閉じられたドア。
その前に一人立ち尽くす俺。
.........なぁ、あと少しだけでいいから。
こんなに好きにさせたくせに、勝手に終わるなんて。
お前しか愛せないんだよ。
だから.........
「.........さよなら、とか言わないでくんない.....?」
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作者名:悠羽 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月20日 13時