やぶひかの真実2

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「ひかる。それ、貸しな。」


「え?...」


驚いている間もなく、やぶは俺の手からパンツを取った。


「ちょ...やぶ。やだ...やめてよ。返して！
汚ないからっ！い、やっ...！」


そんな、汚れているパンツとか、やぶにさわられたくないし、そもそも友達のだって普通パンツなんか触りたくないものだろ?


ばしゃばしゃと、洗っていくやぶ。


「ひかるこれ、お湯で洗っただろ?」

「えっ?！」


「これ...タンパク質だから、お湯だと固まっちゃって、とれにくくなるんだよ。」



「やぶ！これ?！...なにか知ってるのっ！?」


はぁ、とまた溜息のやぶ。

そしてこれ何なのか知ってるみたい。


「まぁ...ね。ひかるは保健体育で習わなかった?こーなったのはじめて??」


「ほけんたいく?...知らない...寝てたかも...。」


「ちゃんと授業聞けよ。
だからバカなんだよ、光は。」

やぶのやつ。
バカは余計だバカは。

...まあ、事実だけど。


「おしべとめしべが〜、ってやつだよ。

えっと、まあこれはひかるが、大人になりました、っていう証。

夢精っていうんだよ。」


「む、むせー?...むせ、い?

...そうなの？ほんとに?おれ、病気になっちゃったとかじゃないの...?」


「大丈夫だよ。よかったね、ひかる。おめでとう。」


よかった。病気じゃなくって。
大人の証なんだ...。

なんだかんだ言っても、やぶはやっぱり俺より大人で。

俺より色々知っている。



「よし！綺麗になったぞ。

干したし、乾けば後はOK。

まだ早いし、明日はそんなに早くないからもう一眠りしような。」

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