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ひとりで、意を決して颯太の病室に入る。

病室に入ると颯太は、起きていて窓を見ていた。
入ってきた私を見て一瞬驚いた顔をして、



「おぉ、ひさしぶり!おれいきてました!」



満面の笑みで、ダブルピースをした。


『バカ!生きてましたじゃないんだよ!』

私は、颯太の肩を叩いた。

「いてえな!俺病人だぞ!」

『みんなに心配かけて、また私に期待させて、、あったら何話そうかなってどんな文句言おうかなって…バカ…
ほんとに…

生きてて、生きててよかった…』


溢れでた涙は止まることはなくて、
颯太の横でただただ泣いてた。


そしたら颯太ももう泣いてた。ずっと泣いてた。

久しぶりに私は颯太の腕の中にいた。

私たちはずっと泣きたかったんだ。


「ごめん…俺バカだからさ…」

『知ってる…』

「おい…でも、たくさん勘違いして勝手にきれて勝手に嫉妬して勝手に放置して勝手に傷つけて、本当にごめん、、ずっと謝りたくて話したくて」

『私こそ、ずっと素直になれなくて、会いたいとか、もっとこうしてとか言えなくて、ごめん…』



「あったらずっと言おうと思ってたことがあったんだ」

『私も』



そう言って私を解放した颯太は、私の目を見て言った。


「ありがとう。今まで。本当に。」


『うん、ありがとう。ちゃんと、お別れしよう』


「うん。」


そう言って、私が好きだった犬みたいな可愛い笑顔が
颯太に戻ってきた。

この笑顔はやっぱり可愛い。


『あ、颯太鼻水やばいよ』


「お前もじゃん」



『ねえ汚いよお』




その日、私たちは別れた。



ちゃんと別れるのに、1年かかった。


それから毎日、別れたけれど
もう行かなくなるのもあれだし、大学も夏休みだったから颯太のお見舞いには毎日のように通った。

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みお(プロフ) - はじめまして。まち子さんの作るお話がとても好きでこの花言葉のお話は何回も見返すほど読ませていただいてます。新しいお話も更新楽しみに待ってます! (11月10日 9時) (レス) id: 0b16d77a0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まちこ | 作成日時:2022年2月3日 19時

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