花言葉 (ページ15)

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このまま内村くんに会いに行ってもいいものか、、
すごく悩んだ。

だって、アイドルをしてるのに。
学校で彼女がいる、なんて
ありもしない噂されたら困るだろう。

それなのに、2人きりで会っていいのかな。

部活が終わってからケータイを見ると
内村くんから着信が入っていた。

さすがに、部室でかけるのは気が引けるので
早々と着替えを終わらせて、学校の外でかけた。

ワンコールで、内村くんは電話に出た。

『もしもし？』

「もしもし先輩？終わりました？」

『終わったよ』

「おつかれさまです！」

『何？なんか用事あってかけたんじゃないの？』

「あ、はい。おれ、学校に取りいきたいものあってもう学校に来ちゃったんですけど、一緒に帰りませんか？」

『え、がっこういんの』

「はい」

『どこ？』

「どこって教室ですけど」

『まじか、今戻る』

今内村くんが外に出たら、ダンス部の子達と
帰るタイミングが被ってしまう。
それこそ、勘違いされる。
今日学校にいる、他の部活はもう午後からの
人達しか残ってない気がする。
運良く30分くらいずらせたら、誰もいない時に帰れるし

って、なんでこんなに頑張ってるの…？

「いや先輩、俺が外でますよ！」

想像通りの言葉を内村くんは言った。

『ううん、いい！三組だよね？三組行くから！』

遮るように私は言って、即電話を切った。

走って3組に向かう。去年私も3組だったなとか、
色んなことを考える。

1年生の教室は上の階にあるから、
上まで上がるのが大変なんだよな…。

なんで私こんなに頑張ってるんだろう…。

3組を覗くと内村くんが、いた。

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

勢いよくドアを開ける。

「先輩！」

私を見た瞬間、内村くんはまたいつもみたく
犬みたいなパっと笑顔になった。

いつ見ても可愛い笑顔だなぁと思う。

『内村くん』

「おつかれさまです、てかすごい走ってきました？」

『うん、走った笑』

「急がなくても良かったのに」

『あ。そうだ。今日ダンス部の後輩、ほら、小山くんわかる？』

「あー、わかります」

『内村と付き合ってるんですかって言われちゃったよ！』

「まじすか」

『アイドルなんだから、気をつけないと』

「いやでも

『ん？でも？』

「本当に付き合えたらいいなって」

え…

「先輩のこと好きだから。本当に付き合えたらいいなって今思いました…」

どうしよう何か言いたいけど
言葉がつっかかって、
喉の奥から出てこない。