花言葉 (ページ11)

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家に戻ると内村くんから電話がかかってきた。

慌てて電話に出る。

「もしもし？」

『もしもし？何どうしたの？』

「さっきいた人ってもしかして俺の事務所の人ですか？」

『あ、先週入ったって言ってたよ、ごめんね挨拶もできず。覚えられてないんだって』

「なんか、顔合わせ？確かにしたけど俺もあんま覚えてなくて！名前とか分かりますか？」

『深田竜生だよ』

「ふかだりゅうせい･･･ありがとうございます！俺と同い年すかね？」

『そ！私の一個した！』

「すごい偶然っすね」

『それもそうだね』

「そうたーーーおふろはいってよーーー」

電話越しにお母さんの声がした

「あ、うんはーーーーい、すいません、風呂入ってきます。今日はありがとうございました。またあした！」

『うん、おやすみなさい』

そう言って電話を切った。

またあした、って･･･

明日会う予定も確証もないのに。
変な子だなぁ。

下に降りて、ママと顔を合わせるなり

『ねぇ、竜生ジャニーズ入ったの知ってた？！』

「りゅうちゃん？しってたよ」

『ねえなんでいってくんなかったのぉ』

「え〜ずっとままとぱぱ入れたがってたし知ってたかと思ってたよ〜」

『しらないよ！！！今日聞いてびっくりしちゃったよ！しかも同じ高校にも2人もいたの！もうびっくり！』

「ふ〜ん、意外といるもんだねえ、あ、そういえばAがむか〜し体験に行ったほら、隣駅のダンススクールあったじゃない、あそこにも2人くらい居たらしいわよジャニーズ入った子」

『え、そうなの。』

少し胸がドキンとした。
もしかして内村くん？

『名前とかわかる？』

「そんなのママが知ってるわけないじゃない」

『あ〜そうですよね〜、、。』

でもきっと内村くんだよね。
そうとしか考えられない。
てことは、あの時私と内村くんは
会ってたのかな。全然思い出せないや。