君、僕。Ⅱ (ページ10)

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それから檜山くんとは度々図書室で会うようになった。私は3年生になってから通い始めたけど、檜山くんは本が好きらしく、1年の頃から利用していたらしい。

私はあまり読んでこなかったけど、
この人の作品も面白いよって檜山くんが色々勧めてくれてた。

なんとなく、檜山くんに会うために
私は図書室に通うようになっていた。

図書室は通っている人も少ないし、
そこまで人目につかないから
あまり私たちが話しているのも
話題や噂にもならなかったけど、
彼女だけは気がついていた。

春野美雨は、やっぱり勘が鋭い。

私はまた彼女を敵に回してしまったのだった。

ある日、姫野さんとすれ違った時に腕を引かれて廊下の隅に連れて行かれた。

姫「あんた檜山とコソコソ何してんの？」

『なんも無いけど』

姫「深田たちがバックについてるからって調子乗んなよ」

『は？何が言いたいの？』

バックについてるってでかい会社じゃあるまいし
ドラマの見すぎだろ。

姫「檜山のこと好きみたいだけど、檜山には美雨っていうあんたと違って可愛い彼女がいんだわ、薄汚い真似して寝取ろうとしてんじゃねえよびっち」

『………』

「何とか言えよ」

『私まだ処女だし！』

『てか、誰とも付き合ったことないし！！それと、檜山くんは何も関係ない、ただの友達』

私の処女発言にみんな唖然としてた。
結構大きめの声だったので一部始終を見ていた人も
そう少なくはなかったし、あっという間に人だかりができていて、その中にアイリとユイも
いた。

ア「はーいちょっとすいませんねー」

人混みをかき分けてアイリが助けに来てくれた。

ア「姫ちゃんさ〜可愛いお名前してるんだからいじめなんてだめだよ〜」

次の瞬間聞いたことの無い声でアイリが言い放った。

ア「あと、人にこんなこと言わせんなよでかい声で」

姫「あたしはただ美雨が

ア「は？こんなこと言わせるまで追い込んだことに問題があるって言ってんの！バカなの？」

ユ「アイリ落ち着いて、もう行こう」

そう言って、私を2人は連れ出してくれた。