君、僕。Ⅱ (ページ6)

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檜山くんたちと別れてコンビニから出たあと
深田が口を開いた。

深「さっきのあれ絶対嘘だろ」

『え？』

深「打ち合わせなんかこんな2週間も前から必要か？おかしくないか？」

『え？やっぱり深田もそう思う？』

深「うん、ぜっったいなんかあるって」

『だよねーーー、いつも直前なのに』

深「お前なんかされんじゃねえの？」

『やだーーーーーーーーーついに毒殺される』

深「可能性はなくもないな、春野なら完全犯罪もやって退けるだろ」

『ねえまじ不吉やめて』

深「でもまあ、裏があることは確かだな、お前なんかされそうになったらすぐ逃げんだぞ」

『うんーーーー。分かった。』

深「あーーーーこえーーーーー！椎名梨花も怖かったし姫野もこええけど、春野が1番演技派でこえーーー」

『いや私春野さんの、ほら、裏の顔？的なやつ知らないし、てか未だにあんま信じてないし』

深「お前も檜山くんと一緒だよな〜、人の悪いとこ全然目につかないの」

急に深田が真剣な顔をした。

『えー？』

深「悔しいけどさ、お前が檜山くん好きになる気持ち痛いほどわかるもん」

『そう？』

深「俺が女でも、俺じゃなくて檜山くんを選んでたと思う」

急にそんなこと言うから私も
なんて返事すればいいか分からなくなった。

『そっか、、でもまあ、私は一応友達くらいな立ち位置でほとんど話したりもしませんけどね』

深「まーーーーー、お前がチキンだからなーー」

『そこに関しては否定しない』

深「だよなーーーーーー」

チキンで臆病者で、傷つくことが嫌いだから
未だに自分から檜山くんには話しかけられない。

春野さんの本性も知ろうとはしなかったし
極力2人に関する情報は
耳に入れないようにした。

目にするのも、耳にするのも嫌だったから。