君、僕。Ⅱ (ページ26)

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25.視点が戻りますページ26

(貴方side)

もうだめだ、そう思った時だった。
ドアが空いて、光が差し込んだ。

そこに居たのは深田だった。

深「おい！大丈夫か？」

深田は、今までに見た事のない焦った顔をしていた。

『ふかだ？』

深「よかった、、、、はあ、」

『ふかだ、、、、』

深田の顔を見た瞬間私は声を上げて泣き出してしまった。
あんなに泣いたのはいつぶりだろうか、
安心して、我慢して強がっていたものが
深田の顔を見た瞬間に解けていくような
そんな気がした。

深田はそっと私を抱きしめた。

深「大丈夫、もう大丈夫だから」

『うん…』

深「戻ろ、水とか飲むだろ？保健室行こう」

『ありがとう』

深「立てる？」

『立てる…』

立とうとおもったけど、もう足にあまり力が
入らなかった。
頭もガンガンする、多分、熱中症だ。

ここ、空気を通すものが無いから
熱がこもりやすいんだ。
ドアを開けた時、風があって涼しく感じた。

深「立てねえーじゃん…」

そう言うと深田は私をひょいっと持ち上げた。

『深田…リレーは？』

深「どーでもいいよ、本番じゃないし」

『そっか、、、、』

深「明日ぶつけ本番で行く」

『ごめんね』

深「お前悪くないから、てかしゃべんな、」

『うん』

深田は、私を保健室に送り
戻って行った。
私は水分をとって、涼しい場所で休憩すると
だいぶ体調も回復した。

いつも私のピンチを救ってくれるのは、深田だ。
私を見つけてくれるのも、深田だった。
深田の顔を見た時、人生で1番安心した。

私はやっと自分の気持ちに気が付いた。

私は深田のことが好き。