53話 ページ4
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｢あんたらの目的は？｣
｢なんやねん自分…俺のニードル刺さってるんやで…！？なんで痛がらへんねん！！｣
｢は？痛いわ。｣
で、目的は？
ギロリとAが睨むと学生敵は｢言うわけあらへんやろ！くそが！｣と唾を飛ばした。口が悪いな、とAは自分のことを棚に上げて学生敵を見下ろす。
数分前、ヘマをして手に刺さったニードルを抜いたAにドヤ顔で己の個性を説明し始めた学生の話を丁寧に聞き終えてから鳩尾に足技を捻りこませ、敵を行動不能にした。なぜ敵は自分が有利に立つと自己紹介を始めてしまうのか。Aは分かりたくもない謎だな、と思う。
卑怯や！と暴れる学生敵を｢うっせぇ。｣と黙らせてAは目的を聞く。しかし、個性のことはすぐに話した癖に目的については口が堅いらしい。敵はなかなか口を割らなかった。
ポタポタと右手から流れる血を感じながらAはどうしたものかと左手で頭をかく。
｢俺はなーんにも話さへんからな！｣
｢仲間思いなんだな。｣
｢ハッ、当たり前やん！顔を合わされへんねんから、信じてもらおうには約束を守るしかなんや！｣
｢……、そうか。｣
チョロい。ただただそれに尽きる。
最初にAが｢あんたらの目的｣と聞いたとき、複数形にしたにも関わらず否定をしなかった学生敵。動揺していたため聴き逃したのかと思い、確認のために仲間の有無を聞いたのだが予想の3倍ほど情報が取れたことにAは呆れた。
Aによって手足を縄で縛られている学生敵は情報をうっかり漏らしたことに気が付いておらず、｢だから何聞かれても俺は話さんからな！｣と豪語している。
｢たったの2人での犯行か。小さいな。｣
｢は！？2人ちゃうわ！しょぼくないかんな！｣
｢……｣
｢なんやその顔、信じてへんな！？ホンマやし。何なら証拠見せてやるわ！｣
おい大丈夫かよコイツ。
Aはあまりにもチョロすぎる敵に頭痛が痛くなってきた(重言)。寧ろ罠なのでは、と辺りを警戒しつつ学生敵から言われた通り学生敵のポケットの中からスマホを取り出す。ロックが掛かっていると言うと素直に教えてくれた。大丈夫かよコイツ。
自分のスマホでファットガム事務所のグループLINEに敵2名を確保し、内1名から事情聴取を行なっていることを報告するとAは学生敵に向き直った。
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緑猫 - 紅月さん» ご指摘ありがとうございます！勘違いしてました…直しておきます！とても助かりました！！ (2020年2月1日 18時) (
レス) id: 609bae11e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 92話で、ねじれちゃんのクラス間違ってます！！3年A組ですよ！あと、お話とても面白いです！！ (2020年1月31日 12時) (レス) id: 70aadd4360 (このIDを非表示/違反報告)
(o^^o)ピコ(o^^o)(プロフ) - 緑猫さん» お返事ありがとうございます。分かりました!楽しみにしながら待っときますね!更新頑張ってくださいね (2020年1月1日 0時) (レス) id: 446dbb4469 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫 - (o^^o)ピコ(o^^o)さん» コメントありがとうございます！99話まで解禁した後に全体公開をする予定ですのでもう暫くお待ち下さい！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: 609bae11e2 (このIDを非表示/違反報告)
(o^^o)ピコ(o^^o)(プロフ) - コメント失礼します！前からこの小説お気に入りで、いつもワクワクしながら読ませていただいてます！ 続編のパスワードを教えて頂けませんか？宜しくお願いします。 (2019年12月31日 20時) (レス) id: bae95daf70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?
作成日時：2019年5月12日 19時
