49話 ページ49
＊
｢恐らく生えてくるだろうけど、死んでも食べない。｣
天喰がそう言うとAはガッカリしたような顔になった。
｢無人島で置き去りになったら食べるしかないぞ。｣
｢なんで俺は無人島で遭難しているんだ…｣
｢天喰の個性ならすぐに順応しそうだ。｣
｢話を聞いてくれ。｣
無人島に住む野生の生き物を食べるからって意味だろうと天喰は理解するが納得はしない。普段ふざけたことを言わないAだが時々、突然頭のネジが弾け飛んだようになるのを天喰は短くない付き合いで知っていた。前に、1年A組のヒーロー基礎の時間に敵が侵入して臨時休校となったときにも、お手洗いから帰ってきたミリオに大物だったかと尋ねていたのだ。
意外にもこれを素で言っている場合と、狙って言っている場合があるので聞かされている側は少し気を遣う。素ならばいいが、狙っているのならば乗ってやるのが先輩というものだ(というのはミリオの言葉だ)。ちなみに今回は素だ。Aは必要なとき、または気が向いたときに狙ってくる。
｢サンイーター！たこ焼きあんで！｣
｢あ、はい。ありがとうございます。｣
ファットガム事務所のヒーローがたこ焼きを持ってきた。サンライズも食うか？と聞かれたAは、天喰から貰うから大丈夫だと断る。これはいつものことなのですんなりとヒーローは引いて戻って行った。
ヒーローの背中を見送り、天喰がAをジト目で見る。
｢また俺に押し付けて…｣
｢良いだろ。猫舌なんだよ。｣
Aは猫舌だ。よって、たこ焼きが苦手だった。中からトロっと熱い生地と具が出てくるのがどうしても無理で、初めて食べさせられたときには生理的な涙が出てきてしまった程だ。
天喰はため息を吐いて適当なたこ焼きを1つ、箸で半分に割った。Aに食べさせるために中を冷ましておくのだ。これをする度に天喰は子供を相手にしているような気がする。ここまでしてAにたこ焼きを食べさせなければいけない理由が天喰にはないのだが、変なところで律儀なAは、食べると言ったら食べなければならないと言って聞かない。
天喰がたこ焼きを7つ食べ終わった頃にほら、と器をAに渡し昼ご飯が終わった。
ググッと伸びをして立ち上がったAと天喰(見事なまでにシンクロしていた)がロッカーに荷物を戻してたこ焼きの器を捨てに行こうとしたとき、バンッと休憩室の扉が勢いよく開けられた。
｢通報や、商店街に敵が現れた！｣
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緑猫(プロフ) - 月さん» お聞きくださりありがとうございます！続編は49話まで解禁したら公開しようと思っているのでもう暫くお待ちいただけると嬉しいです！ (2019年5月12日 21時) (
レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
月 - すみません、続編にパスワードがかかっているのですが、パスワードはなんですか、、? (2019年5月12日 21時) (レス) id: 43155a1990 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 竹薮さん» コメントありがとうございます！anotherは実録なので同じような人が身近にいたんですね(笑) わーー！サンライズ好きですか！！！？めちゃめちゃ嬉しいです！！！更新頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - アクトS18さん» コメントありがとうございます！刺さったようで嬉しいです(笑) 頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
竹薮(プロフ) - LINEであけおめことよろとか言っている人いて思わず笑いました(笑)サンライズ好きです、更新頑張ってください、応援してます。 (2019年5月1日 11時) (レス) id: 27e37010d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=92287f70ddf83f82a39ea7c9d0c473c7...
作成日時：2019年3月31日 9時
