12話 ページ12
＊
「おはよう！A！」
「ざいまーす。」
やたらとテンションの高いミッドナイトがSHRで教室に入ってきた。それに反比例してAのテンションは低い。ホラー映画などを観ていて隣で叫び声を上げられたら逆に落ち着くアレだ。
SM女王のミッドナイトが熱血教師のようになっているのを見て、とうとう婚期がヤバいのかとAは内心で失礼なことを考える。もちろん可愛い教え子がそんなことを考えているとは露知らず、メラメラと燃えるミッドナイトはそのままのテンションで声を張った。
「体育祭が来るわよ！！」
「I see.」
母国語は日本語だがなぜか英語が出た。
ミッドナイトは青春が好きだ。なぜなのかは知らないが、とにかく青臭い話が好みなのだと言う。見た目とヒーローネームとの差が激しいことは置いておく。パッと見は青春よりも夜の事情の方が詳しそうだ。
「なァに、その低ーいテンション！」
「ミッドナイト先生が高すぎる。」
自分でもテンションが低いと自覚しているAだが、ミッドナイトは高すぎる。ミッドナイトがもっと燃えなさいよ！と無茶なお願いを押し付けてくるがAは無理だと首を横に振った。それよりも聞きたいことがAにはあったのだ。
「先生。」
「なに？」
「1年A組、どうなった？」
Aが問うとミッドナイトはピタリと動きを止め、驚いたように目をぱちぱちと瞬かせた。他人に興味のないAが関わりのない(もしかしたら知り合いがいるのかもしれないが)、しかも1年生を心配するような人だとは思わなかったからだ。
ミッドナイトはAの顔を見る。いつも通りの無表情。整った顔してるんだから無駄に使ってるんじゃないわよ、と常日頃思っている。その無気力感がまた良いのかもしれないが。自分があと数年…否、数十年若ければ…いや、この話はやめよう。虚しくなる。
「珍しいわね。知り合いでもいるのかしら？」
「あぁ。」
「へぇ！良いじゃない、先輩と後輩だなんて青臭いわねェ！」
あからさまに話を逸らそうとするミッドナイトに、Aは少しイラッとする。そんな話はどうでも良いからさっさと教えろ。Aは意外と口が悪く、そして短気だ。
機嫌が悪くなるAにミッドナイトは誤魔化せないか、と頬をかく。
「Aの知り合いが誰かは知らないけど、生徒にほとんど大きな怪我はないわ。」
生徒は？詳しく問いただそうとしたとき悲しくもSHRの終わりを告げるチャイムが鳴った。
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緑猫(プロフ) - 月さん» お聞きくださりありがとうございます！続編は49話まで解禁したら公開しようと思っているのでもう暫くお待ちいただけると嬉しいです！ (2019年5月12日 21時) (
レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
月 - すみません、続編にパスワードがかかっているのですが、パスワードはなんですか、、? (2019年5月12日 21時) (レス) id: 43155a1990 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 竹薮さん» コメントありがとうございます！anotherは実録なので同じような人が身近にいたんですね(笑) わーー！サンライズ好きですか！！！？めちゃめちゃ嬉しいです！！！更新頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - アクトS18さん» コメントありがとうございます！刺さったようで嬉しいです(笑) 頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
竹薮(プロフ) - LINEであけおめことよろとか言っている人いて思わず笑いました(笑)サンライズ好きです、更新頑張ってください、応援してます。 (2019年5月1日 11時) (レス) id: 27e37010d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=92287f70ddf83f82a39ea7c9d0c473c7...
作成日時：2019年3月31日 9時
