"俺を好きになって"なんて言わせない。 (ページ1)

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"SnowMan、白咲A熱愛報道!!
一定期間の活動休止を経て、活動再開を事務所が発表"

コツコツとヒールの音を響かせて、
事務所の長い長い廊下を歩く。

メンバーに会うのは半年ぶり。
あの報道以降，彼らとはあってはいない。
手がうっすらと汗ばんで、心臓がドキドキと音を立てる。

灰色のドアの前で、深呼吸を1つして、
中から聞こえる笑い声に、目をつぶってドアノブに手をかけた。

目「…あ、」

「っ、あ、え？」

目「…久しぶり、Aさん」

私の手の力を入れる前にガチャっと開かれた扉からは、
最後に見た姿よりも前髪が伸びた目黒が現れた。

真っ黒な目を一瞬まん丸に見開いて、
そしてふっと目を細めた目黒。

目「Aさん，きたよ」

扉の向こうにそう声をかけて、
"入りな"なんて手を引かれて重くなった足が一歩前に進んだ。

「…ひ、さしぶり」

みんなの視線が一斉に集まってるのがわかる。
前なんて向けないけど、みんなが何を言いたいかわかってしまう。

ラ「…Aちゃん、お帰り」

「た、だいま」

ラ「反省したの？」

「う、ん」

"ならもういいよね"なんて最年少のラウがみんなに問いかけて，
隣にいた目黒に"ほら"なんて背中を押されて、
一歩、また一歩と前に進んだ。