星に願いを

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テレビ局につく。
今日の仕事はMステだった。



｢おせーよ｣



垣内達はもう先に来ていた。


移動車を一緒にしたくないAは違う車で移動した。
Aが自分達より遅いことに垣内は腹を立てているのであった。



どんだけ短気ー。
下らない。


そんなことを思いながらいつものようにイヤホンで音楽を聴いていた。


そんなAの態度にさらに腹を立てたのか、垣内がAの座っている椅子を後ろから思い切り蹴った。




椅子から投げ出されたAは大きく前に飛ばされて足と二の腕あたりをを机の角にぶつけた。



｢…いっ｣




激痛が走る。




「ざまーみろ」



垣内が冷たく笑う。
Aは哀れむような顔で垣内を見つめる


｢次生放送なんですよ？傷になったらどうするんですか？｣



ゆっくり立ち上がったAは静かな瞳で垣内に問う。


｢痣ならまだしも、もし頭ぶつけて死んでたら責任取れるんですか？｣


鼻で笑って、無責任、と呟くと、何事もなかったかのようにイヤホンで音楽を聞き出した。

Aの後ろで歯ぎしりをする垣内。



A自身もわかっていた。
こんなことを言ったら怒りに火をつけるのは言うまでもないということを。
しかし、ここで弱音を吐いたらもう終わりだと思っていた。

A本人も怖いのだ。
この3人といるのが怖くて怖くて仕方がない。
それがバレないように、強がっている。

不器用なのだ。

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