#23 日向side ページ23
『おまえさ、ほんっとにAのことなんにも知らねえんだなー』
村山に言われた言葉を思い出す。
「……なあ左京」
「なんだ」
「お前はAの何を知ってる？」
「……なにって、」
「あいつがなんでずっと１人だったか、知ってたか」
「あ？あー…………そういや知らねえなあ」
『あいつは家族が自分のせいで死んだと思ってんの。まあ、それも酒に酔った時にポロッって言ってくれただけで本人はわすれてるみたいだけど』
……俺は。
『……だから一人でいたんだよずっと。自分のせいで誰かが傷つくのが嫌なんだよAは』
あいつのことなんか知ろうともしないで、
無意識にあいつを傷つけてた、ってことか。
「……俺は、あいつの傍にいてやらねえ方が良いみてえだ」
自分の拳を見つめる。
少し赤くなった、手の甲。何人も殴って殴って、殴り倒してきた、この手。この手は、俺のためだけにあるんだと、ずっと思ってきた。
でも違った。
「あいつといると、俺はあいつを傷つける」
「……日向」
「好きな女一人守れねえ」
俺だけのものじゃなかった。あいつの、Aのものでもあった。あいつを守る、ってことは、そういうことで。
あいつを守るために、この拳は使えない。
「……ッ、」
ダンッ！！！！
力いっぱい、床を殴った。
痛さなんて、感じない。
それでも、拳は赤くなる。
「……右京はどこいった。腹減った」
「…ふ、俺もだ。ちょっと探してくる」
「ああ」
ぺたぺた、と、左京の歩く足音。
それがピタリ、と止まって。
「…でもよお日向、」
今度は左京の言葉が頭の中でループする。
“そんなに簡単に諦められんのかあ？Aのこと”
「……チッ、くっそ…、」
……簡単なんかじゃねえよ。
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堕天使魔夜降臨(プロフ) - おむらいすさん» 最後良いところで終わらせてるけど返事が気になる！ (2017年8月24日 9時) (
レス) id: 5e5aea13cc (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 「俺にまったくものおじしない」です！！誤字までご指摘いただきありがとうございますﾟ(ﾟ`ω´ ﾟ)ﾟありがたいです！！ (2016年8月18日 23時) (レス) id: ae7b2e867a (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 朝から居ちゃいちゃの所、イチャイチャですよ。 (2016年8月18日 17時) (レス) id: f800aad533 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 俺に全く物怖じしないってどう読むんですか？「初めて見たんですが、面白いです！更新頑張ってください！」 (2016年8月18日 16時) (レス) id: f800aad533 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす(プロフ) - ヒメさん» ありがとうございます(;Д;)(;Д;)ただいまノロノロと頑張っておりますよ…… (2016年7月31日 8時) (レス) id: ae7b2e867a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おむらいす | 作成日時：2016年7月26日 1時
