#18 村山side ページ18
「むーらやまぁー」
「…ん、なん……うぉっ！？なんだよ、Aかよ…びっくりさせんなって…」
「ごめん。だって気持ちよさそうに寝てるから」
「ひるねしてたんですー」
まただ。またフラッとこいつは現れた。ほんと相変わらず、猫みたいなやつだな。
「……な、なんだよ、」
そんなAは、俺の顔を見るやいなや、ジッと見つめてきた。大きな、少し茶色い瞳。それすらも、猫を彷彿とさせる。そんな小柄な彼女には威圧感なんてものはないはずなのに、なんで俺はびびってんだ。
……それに、この距離。
俺が少し動けば…………
「……村山、なんか変わった」
「、は？」
「バンダナ、変えた？」
「……か、変えてねぇよバカ！！」
「え、何で怒るの」
「別に怒ってねーし」
「いや怒鳴ったじゃん」
「あーもう、うるさい黙って」
あーもう、期待して損した。
いや、こんなやつに期待する俺が馬鹿なのかもしれない。こんな、鈍感バカ猫野郎には。
でも。
「あ、そういえば、」
「今度はなに」
「さっき、轟くんに会った」
「……は、」
「彼、頭いいんだって。全日なんだって？」
「…っ、あーもううるせぇ！！」
「……なに、どっちかと言えば村山の方がうるさいけど」
「……ふん、…どうせ俺はバカだよ。でも喧嘩は俺の方がつえーもん」
ほら。また俺は振り回される。
「……ふっ、」
「なんだよ」
「いーや。吹っ切れたんだなあって思って」
「……」
「やってけそうだね。鬼邪高の番長」
「……ん」
屋上に心地いい風が拭く。隣に座る彼女の綺麗な髪が靡く。
「……なに」
「や、綺麗な髪だなーとおもって」
普通こんなことしたら女の子ってドキドキすんじゃねえのかなって思うのになあ。
「まあね」
なんて笑うその横顔に俺がドキドキさせられるんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 364人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - おむらいすさん» 最後良いところで終わらせてるけど返事が気になる！ (2017年8月24日 9時) (
レス) id: 5e5aea13cc (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 「俺にまったくものおじしない」です！！誤字までご指摘いただきありがとうございますﾟ(ﾟ`ω´ ﾟ)ﾟありがたいです！！ (2016年8月18日 23時) (レス) id: ae7b2e867a (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 朝から居ちゃいちゃの所、イチャイチャですよ。 (2016年8月18日 17時) (レス) id: f800aad533 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - 俺に全く物怖じしないってどう読むんですか？「初めて見たんですが、面白いです！更新頑張ってください！」 (2016年8月18日 16時) (レス) id: f800aad533 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす(プロフ) - ヒメさん» ありがとうございます(;Д;)(;Д;)ただいまノロノロと頑張っておりますよ…… (2016年7月31日 8時) (レス) id: ae7b2e867a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむらいす | 作成日時：2016年7月26日 1時
