六 ページ8
莉犬side
ソファーで寝ている女の子は…鬼だった。
鬼にしかない特徴、白い髪に赤い目。
ハッキリと赤い目とは言えなかったけど…
俺たちは声すら出なかった。
鬼はテレビでしか見たことなくて、実物を見て怖くなって足がすくんだ。
それは、毎日全国のどこかで誰かが鬼に襲われているニュースを耳にするから。
何も分からない。どうしたらいいのか…
でもその子は襲ってこなかった。
少し寂しそうな顔をして
背中を見せて歩き出そうとする。
バタッ
莉犬「え…」
その子は足から崩れ落ちた。
何はともあれ今がチャンス。
莉犬「逃げよう!」
俺たちは玄関に向かった。
だけど
なーくんだけは来なかった。
ジェル「なーくん!急げ!」
ななもり「…」
なーくんはその部屋から動かなかった。
さとみ「ジェル!なーくん連れてこい!」
ジェルくんが階段を駆け上がる。
いてもたってもいられなくて、1秒でも早く逃げたくて…
俺は玄関を開けた。
瞬間飛び込んできたのは、
血飛沫。
そして
倒れていたはずのあの鬼。
状況を理解できなくて、尻もちを着いた。
女の子の手にはべっとりと血が付いていて、そのこの前に倒れてる
もう1人の鬼。
鬼は死んでいた。
女の子は壁に寄りかかって座り込み、また眠った。
ジェル「どうしたんや!莉犬!大丈夫か!?」
今、
守られた?
ジェルくんたちが駆け寄ってくれても何も言葉が出なかった。
そんな俺を代理するようにころちゃんが喋った。
ころん「今、ドア開けた瞬間。別の…鬼がいて…莉犬くんに襲いかかろうとしてた…」
俺はゾッとした。
なんせ玄関の外を見ないでドアを開いていたから。
ころん「そしたら、その子が莉犬くんの前に立って…鬼を殺した…」
にわかに信じられがたい話だけど…
俺が無傷、そしてこの子がここに立っていた事が証明。
ななもり「ねぇ…」
ジェルくんに連れてこられたなーくんが口を開いた。
ななもり「俺、この子を助けたい。」
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無月 - こちらの作品は十二で終わってしまったんですか?すごく面白かったので続きが気になるところで終わりになってしまっていて悲しいです。もし続きがあるのでしたら楽しみです。応援しています。 (2023年2月12日 15時) (レス) @page14 id: 2d43423786 (このIDを非表示/違反報告)
葉夢 - すごく面白いです!続きがとても楽しみです!作者さん、ご活動応援してます!頑張ってください! (2021年3月4日 21時) (レス) id: a26d65cb38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2021年2月20日 17時