planetarian《松村北斗》 (ページ19)

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絢と元の群れに戻ると、人が増えていた

「…北斗？」

名前を呼ぶと目が合った

北「久しぶり」

幼さは消えていても、強制な顔立ちはあの頃のままだった。

黒シャツのスーツがきっとこの会場の中で一番似合ってると思う

北「大学どこいってんの？」

「第1志望落ちちゃって、家の近くの大学」

北「気抜いたんだな、本番で」

「うるさい」

減らず口は健在だった

慎「Aー！北斗ー！このあと予定あるー！？」

そんなに大きな声を出さなくても聞こえる距離から慎太郎が叫んだ

全員揃ったから同窓会でもしようって話だった

北「集まる前に1回帰る？」

「うん、振袖着替えたくて」

北「送る」

「車持ってるの？」

北「大学生だから軽だけどね」

「そっか、じゃあお言葉に甘えて」

やっぱり北斗っていい。

会話のテンポが心地いい

北斗に実家に送ってもらったあと、時間があったからシャワーでもあびて髪を巻き直すために私の住むアパートに向かった

北「白って感じだな」

「床が白いからじゃない？そこ座ってて」

時間があるといっても髪を乾かして巻く時間を考えたらゆっくりは出来ないから北斗の言葉に適当に答えながらせかせかと準備していた

「ねぇ北斗」

北「ん？」

「効率悪いから乾いたとこから巻き始める。乾かして」

北「自分で乾かせよめんどくさいな」

そんなこと言いながらも渡したドライヤーをしっかり受け取り、だるそうに私の髪を乾かし始めた

北「髪伸びた？」

「うん、あと5センチ伸ばすの」

北「このくらいがちょうどいいと思うけど」

「いいの」

久しぶりに会ったとは思えないくらいぺちゃくちゃと話してると、あっという間に時間が経って急いで予約した居酒屋に向かった

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