Heat.[gtmn] ページ12
「あっつ…｣
最近ガッチさんの帰りが遅い。
人肌が恋しい季節、ガッチさんの代わりに私を温めてくれるのはお風呂だ！とかいう馬鹿馬鹿しい事を考えた私は見事な茹でダコとなってしまった。
ガッチさんが見たら怒るんだろうな、なんて思いながらバスタオル1枚で1人には広すぎる部屋をウロウロと歩き回る。
仕事が忙しいというのは分かっているつもり。
でも寂しいものは寂しいのだ。
いつまで経っても引かない汗に嫌になった私はそのままの格好でフローリングへ寝転んだ。
「ガッチさんのばーか！」
は〜、床が冷たくて気持ちいい。
どこからかそよそよと心地よい風も入ってきて、私の体温をどんどん下げていく。
････････
「ん？窓開けてたっけ？」
程よく冷めた体をおこすと、ガッチさんが不敵な笑みを浮かべてリビングのドアへもたれかかっていた。
ﾋｮｴｯと喉から変な音がしたと同時にこの恐ろしすぎる状況に完全に私の体は冷めきった。
「へぇ？俺が馬鹿ねぇ｣
こんな格好で寝ていることに怒っているのか。
馬鹿と言ったことに怒っているのか。
はたまた両方か。両方だな。
カタカタと足が震えるのは恐怖か寒気か。
これも両方だな。
「ガガガガッチさん…えーと、随分早いお帰りで…｣
「理由は聞かない。A、とりあえずキスさせて｣
ジャケットを放り投げて、私に弁解の余地を与えないようにと唇を荒々しく押し付ける。
怒っているというのがストレートに伝わってくる。
「んん！ふっ…ぁぅ…」
苦しい、息ができない。
体を強く押そうにも所詮男と女、ビクともしない。
ただこんなに優しさを微塵も感じないキスですら喜んでしまう自分がいるのも事実。
聞こえるのは唾液が交じり合う音と互いの甘い吐息のみ。だんだんと上がってくる体温。
先程の熱すぎたお風呂の温度とは打って変わって心地のいい温もり。
バスタオルがはらりとはだけそうになったのを阻止したのは何故かガッチさん。
この状況で、その手はないんじゃないの？
「ちょっと、A…あ、こらっ｣
「まだ、足んないよ」
ガッチさんの怒りなんてそっちのけでキスをねだる。
仕方ないでしょ、人肌恋しい季節なんだから。
ここで止めるなんてやっぱりガッチさんはバカだよ。
「はっ、この子は全く…反省しないな｣
どうせあとで怒られるんだから、今は久しぶりのあなたの温もりを全身で感じていたい。
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シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 読んでくださった皆様に感謝です(т т)だいぶ痛みも少なくなってきました！複雑骨折ではないのであと数週間で治ってくると思います(˶ᐢᗜᐢ˶)心配してくれてありがとうございます、とても励みになります⸝⸝> <⸝⸝ (2022年12月18日 0時) (
レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
ななちき(プロフ) - 評価１００個おめでとうございます！！怪我の具合はどんな感じでしょうか…早く完治することを願ってます！頑張ってください！♡ (2022年12月17日 20時) (レス) id: f88a542426 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - はなさん» ありがとうございます頑張って治します( ߹ ߹ ) (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ななちきさん» 初めまして！見つけて下さりありがとうございます！どんな話も神作と言われるように頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
シノノメ。(プロフ) - ゆたんぽさん» 優しいコメントありがとうございます…初めての骨折だったのでこんなに痛いのかとビックリしました…更新された時はまたよろしくお願いします！ (2022年11月21日 19時) (レス) id: d09763f888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シノノメ。 | 作成日時：2022年9月1日 4時
