呪い姫【呪術廻戦】

33夜＊私は生きている ページ35

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＿＿＿＿＿深夜






寝付けなくて外に出た。


山や立派な和風の建物がたくさんある。
神社もある。






貴「満月だ…」





月がよく見える。







貴「♪…♪〜…」






たまに歌うこの歌


名前はわからないし、歌詞も意味もわからないのに、施設にいた頃から歌っている。









虎「まーた歌ってる」





貴「！…A？」





虎「よっ。寝れねぇの？」



貴「うん……なんか、明日から怖い事とかが始まるんだなぁって」ｱﾊﾊ…







虎「……Aにとっては違うだろ？」








貴「……ぇ」










虎「ずっと、見えていたんだろ？俺と出会う前からずっとずっと……

呪いが見えていたんだよな」







貴「…っ」








嗚呼、思ったら私…今まで悠仁に嘘ついてきたんだ。


呪いが見えないフリして、当たり前のような日常を過ごしてきた。






貴「あの…私…っごめん、今まで黙ってて」









悠仁、きっと怒ってるよね…








虎「責めてる訳じゃねーよ」





貴「ぇ…」





虎「Aに怒ってるんじゃない。
怒っているのは俺自身だ。

そりゃあ…ちょっと相談くらいはしてほしかったけどさ…





でもAなら…黙っているよな、て」







貴「ぁ…」







自分、自身に…？







虎「相談なんて出来る訳ねぇよな。

俺はちょっと前まで幽霊とか呪いとか、そんなのただのフィクションだと思ってたから…



でも、Aは…毎日ずっと呪いが見えてた。




俺の知らないところで…ずっとAは、怖いものが見えていたんだ」






悠仁に今まで呪いの話した事なんてない。

夕飯は何がいい？とか、学校に行こうとか、部活行こうとかしか…そんな日常生活の話しかしなかった。



私はそんな毎日の後ろに…呪いが見えていた。



「悠仁、オバケが後ろにいる」なんて言えない…

目が合えば終わりだから…








虎「ごめんな、今まで気づいてやれなくて。

俺や爺ちゃんや先輩達を巻き込まないためだったんだろ？

…守っていてくれて、ありがとうな」






貴「！」





虎「これからは俺も一緒だ。

改めて、これからもAを守るからな」








貴「っ…ありがとう、悠仁」







いつもありがとうね…





もう十分、いつも守ってくれているよ。








貴「悠仁がいるから…私は生きているんだよ」







明日も…生きていける




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