ミルクティーと向日葵3【Free!＊桐嶋郁弥】 (ページ2)

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第91話☆あの頃の僕ページ2

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郁弥side

水泳競技代表選抜大会当日…

ついにこの日がきた。

兄貴と泳ぐ日。

夏「ははははっ」

郁「兄貴笑いすぎ」

夏「まさかこんな日が来るなんてな。中学の時の俺に教えてやりたいよ。

「将来お前は弟と全日本選抜で闘うんだぞ」って」

郁「！…僕も教えたい。あの頃の僕に」

中学の時の僕は泣き虫で意地っ張りだ。

部活なんてただの遊び、ぬるいなんて言ってた僕は生意気だった。

今思えば恥ずかしい。

部活に入ってよかったんだよって言いたい。

あの頃の僕にたくさん言ってやりたい。

将来きみは「兄貴と全日本選抜で闘うんだぞ」って。

将来きみは「素敵な恋人が出来るんだぞ」って。

夏「…本気でこいよ」

郁「わかってるよ…兄貴」

本当なら日和達と一緒にAもこの試合を見てるはずだった。

本当は僕と兄貴が泳いでいるところを見ていてほしい。

だけど、そういう訳にもいかない。

後でAに「勝ったよ」、「負けちゃった」って胸張って報告すればいい。

だから今日は兄貴に負ける訳にはいかない。

勝ちを譲るつもりは毛頭ない。

『Take your marks』

　
郁「…？」

なんだろう…

どこかでAが僕の名前を呼んでる気がした。

そんな訳ないか。

そんな奇跡的な事…起こるはずない。

でも、奇跡が起きたらいいなって思っている僕がいる

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貴「はあっ、はあっ…郁弥くん…」

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