__鶴姫__2【ツルネ】

49射＊弓返りと青春 ページ3

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射法八節を順にやっていき、会を保つ。






滝「Aの手、よく見ろよ」






毎回毎回、弓返りができるわけじゃない。






‘‘カーン”






弓返りは自然と起きるもの。
いつでもできるわけじゃない。






湊「！」

海「っ！」






とりあえず弓返りはできた。






滝「一本引いてみるか？」




今度は海斗が引く。






滝「遼平にも言ったけど、手の内が大事だからな。

弓を強く握ってしまうと当然弓返りは起きない」




‘‘カン”





弓返りは起きなかった。





滝「焦るなって。弓返りよりいかに正しい射をするかに集中しろ。

ま、今の射型をいじらないのもひとつの手だぞ」




海「……」




滝「いいか。美しい射が中るとは限らない」






兄さんが弓を引く。


それはなんと言っても美しい射で、見慣れている私でさえいつも見入ってしまうほど。



カーンと綺麗な弦音が鳴り、綺麗に弓返りし、的に中る。






滝「……が、正しい射は大概美しい。




……て言うのが、俺とAの師匠の教えだ！」






貴「言ってたね。いつも」





白菊「コーチ！わたくし、矢所が前になりがちですの！」




一目散に駆け寄ってきた白菊は、的中表を開き、矢所が前になりがちで悩んでいることを告白した。


それに続き、ゆうな、七緒、遼平、妹尾の順にマサに聞きに行った。




滝「ちょーっと待て。一人ずつ順番だ」



花沢「あ、A！どうやったらあんな綺麗な会ができるの！？」

七「コツ教えてよ！」




貴「えっ…」

湊「(…俺もAから聞いてみたい)」





海「あー、クソっ！！何でこれから休みなんだよ！！」


遼「練習したぁい！！！」






貴「青春ね…」







晴天に、兄さんの笑い声が響き渡った


なんておじさんらしい笑い方なんだ。

そう思いながらも私も釣られて笑ってしまった





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この時の白菊ちゃん可愛い…

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