__鶴姫__2【ツルネ】

86射＊弓は一人で引くもの ページ40

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七「あ。それ、のりりんじゃないですか？」


佐瀬「これわかるの？コアだねぇ！」





さすが七緒だ。


七緒のおかげで場の空気が変わった……のかな？




というか「のりりん」って何？









七「いやーあんま詳しくないけど、それ一昨年のツアーTじゃありませんでしたっけ？」




佐瀬「そうそう、のりりん涙のソロパフォーマンスの！いやぁまさか風舞にシュヴァリエがいるとは！」





遼「なに？シュヴァリエって？」

本村「ファンの通称ですよ」



七「あれはのりりんのソロライブだったんですね？」

佐瀬「いやぁ他の4人もソロライブやってるんだけど＿＿＿」








2人が話してる途中、愁が俺を見て別の場所に移動した。たぶん話があると察して俺も一緒に行った。








貴「湊…？」


湊「ちょっと愁と話してくる」



貴「そう…私もちょっとしたらもう行くからね」

湊「わかった」









手水舎の反対側に俺と愁だけになった。








愁「静弥は来てないのか？」

湊「うん」


愁「残念だね」






一緒に来たかったな…









愁「でも仕方ないことだ」









その言葉に俺はちょっと驚いた。








愁「いつまでも一緒にはいられないし、いつか離れることは確定だし」




湊「どういうこと？」




愁「静弥に聞いてないの？」

湊「何を？」







2人は何か話したのだろうか…


俺の知らない所で、愁は静弥に何を言ったのか。









愁「……静弥に言ったんだ。



静弥の弓は湊への執着だってね。
それは静弥の為にもならないし、湊にだって良くない」






湊「！？良くないって…」









愁「弓は一人で引くものだ。誰かの為にじゃない」







そのことに俺は言葉が出なかった。




愁はAとは違う言葉を放った。





Aも「一人じゃない」と言っていたけど、愁は「一人で」だ。








結局、どっちが正しいのか……








湊「俺は…」








なんて、言えばいいのだろう…








七「おい！お札これから配るって！」








七緒、ナイス……









愁「湊だって、そのうち分かるよ」







湊「……っ」







なんだか、今愁の周りは冷たい風が吹いている気がした。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

＊夢主に一問一答＊

11.最近、泣いたことは？



貴「……ね、寝ぼけて、壁に額ぶつけた///」




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