__鶴姫__【ツルネ】

34射＊チームワークが大事 ページ36

・



練習が始まり、みなそれぞれ矢を引く。

湊と兄さんが一緒に話してるのを不満そうに見ながらする海斗。


そんなに親しみを感じるのが嫌なのかな。






放課後の部活の海斗は……









海「だぁからそうじゃねえって！！3番の的！もうちょい右って言ってんだろ！！」


遼「こうー？」


海「ちげーよ！そっち！」

遼「わかったー！」




海「鳴宮！！お前も全然違うんだよ！上すぎる！


下げすぎ！あと正面向いてる！！」



湊「ごめん！」






声でかっ

絶対道場の外まで聞こえる。






海「ちっ…的付けもまともにできねえのかよ」


貴「そんなに気になるなら海斗がつければいいじゃん」

海「俺は今日当番じゃねぇんだよ」


貴「あっそ」






めんどくさいなぁ海斗は。

ほとんど揃っているように見えるよ。


細かいところ気にしすぎ。




そうしているうちに兄さんと森岡先生が来た。



兄さんが海斗の声が外まで聞こえてたと言い、海斗は話が通じないと言う。







海「怒鳴りたくて怒鳴ってるわけじゃないです」



森岡「ほっほっほ。意思疎通は大事じゃよ〜。

弓道はチームワークが基本じゃからのう」







森岡先生は集合をかける。







海「チームワーク？おもいっきり個人競技だろ…」




貴「チームワークだよ〜海斗〜」

海「はあ？」



滝「森岡先生の言うことは大事だからな。よーく覚えとけよ、海斗」





海斗の頭に手を置く兄さん。

海斗は兄さんに置かれた頭を自分の手で当てながら、二人の背中を不思議そうに見つめた。





・

35射＊模擬試合→←33射＊新コーチ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す