__鶴姫__【ツルネ】 (ページ12)

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10射＊引いてページ12

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説明会が始まった。

森岡「弓道部説明会によく集まってくれたのう、ありがとう。ああ、膝は崩してくれてかまわんよ」

森岡先生がそう言うと、未経験者の生徒たちは楽な姿勢で座る。

経験者は楽な姿勢をとらず、ちゃんと正座して説明を聞く。

森岡「ではまずお願いじゃ。弓道は武道じゃ。挨拶をしっかりとな」

「「「はい」」」

森岡「さて、弓道に必要な最低限必要な道具はいくつじゃと思う？」

「え？弓と矢？」

森岡「惜しい、もう一つ。
「弽」。これはまあ、グローブじゃな。

まずは経験者による射技を見てもらおうかの」

説明が進んでいくと経験者の射技を見ることになった。

竹早くんがみせるのだろう。

どんな射を彼はするのだろうか。

と、思ったら_____

森岡「そこの鳴宮湊くん。ちょっと引いてみてくれんかのぅ」

え？

静「グット」

あ、空耳じゃなかった←

妹尾「段取りと違う…」

妹尾さんはメモ帳を見て確認する。

私は鳴宮くんをじっと見た。

湊「無理です。それに俺、部員でも何でもないし」

森岡「ここにおるほとんどがそうじゃ」

湊「でも静弥とか遼平が…」

遼「∑(ﾟДﾟ)」

森岡「きみの射型は群発じゃと聞いた。是非一度、見せてくれんか？

みんなも鳴宮くんの射を見てみたいよのう？」

先生がそう言うと、みんなは拍手を鳴宮くんに送る。

湊「いや、その…」

貴「……」

なんだか…辛そうに見える。

一同いっせいに拍手をしたため、鳴宮くんは断りづらい状況に追い込まれてしまった。

そんな彼にイラついたのか、海斗は舌打ちをうち、矢を持って鳴宮くんに近づいた。

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