4 ページ4
・
控えめに言ってめちゃくちゃ避けられてる。
それはそれはもう避けられてる。
「伊黒先生…」
「不死川、成績不振者課題の件で話が」
「あっ、いぐろせん…」
「煉獄、今日の職員会議のことだが…」
「ねぇ、いぐ」
「おい冨岡」
なんでだよ。
冨岡に自分から話しかけたことねーだろ。
「なんだ」
「なんでもない。目をキラキラさせるな。お前に用はない」
「そうか……」
義勇が被害被ってるの可哀想。理不尽。
「俺は嫌われてない……」とか1人でぶつぶつ言ってるの可愛いよ。
あとでご飯行こうねよしよし。
「おいおい、派手におもしれーことになってんなぁ」
「宇髄せんせぇ〜!!」
私のデスクの横にどかっと座ったのは職員室に遊びに(?)きた宇髄天元、美術教師だった。
自分の座席が無くなった義勇が、「そんなんだから嫌われるんですよ?」って生徒に茶化された時と同じ顔でむすっとしてる。
「お前、伊黒に派手に嫌われてんだなぁ」
「私は嫌われてない!!」
「どっかの誰かさんみたいになってんぞ」
誰だよどっかの誰かさん。
「つってもよぉ、人の恋路は見てて飽きねぇよなぁ」
「恋路…?なんのことですか?」
私が聞くと、宇髄先生は一瞬ぽかんとしてからがはがはと笑いだした。
「お前、前から思ってたけどほんっと面白いやつだな、自覚ねーのかよ!伊黒が苦労すんのも頷けるわ」
「なっ、ほんとになんの事!?」
ごつい肩を揺さぶってもびくともしなかった。
宇髄先生は唐突に私の耳元に口元を近づけて言った。
「本当に気づいてねぇのか?自分が伊黒のこと好きだって」
「はぁぁぁあああ!?!?!?」
私が????小芭内を???す?え?なんて??
善逸はともかく、恋愛マスターの宇髄天元に言われるのは非常にまずい。
「いっでぇ!!」
べしっと日誌かなにかで頭を叩かれて後ろを振り返ると、ものすごい形相で私を睨んでいる小芭内がいた。
宇髄はニヤニヤすんな。
「職員室では静かにしろ」
「……す、すみません」
なんで今日最初の会話がこんなんになんのよ!!!
私はまた爆笑を再開した宇髄先生をキッと睨みつけた。
・
697人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和加 - 声出して笑ってしまうんですが。面白すぎです笑 (2021年2月3日 6時) (レス) id: 263e001d98 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 完結お疲れ様です。面白かったです!! (2020年12月25日 15時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
モブちゃん - キャァァァァァァ!キュンキュンするわ!伊黒さん、お幸せに! (2020年12月25日 7時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
みゆきだいふく(プロフ) - 深紅さん» すみません爆笑しましたwwwwwww (2020年12月23日 21時) (レス) id: a48323ed49 (このIDを非表示/違反報告)
深紅(プロフ) - 私の中でLove so sweetが流れた (2020年12月23日 20時) (レス) id: 1de38023e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みゆきだいふく | 作成日時:2020年12月2日 1時