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2話 ページ4

この結論にたどり着いた瞬間に私の記憶は完全に戻った。


記憶にある場所、人間の名前。


かつての私自身のこと。


そして、


私が生を全うした時のこと。


私は元々心臓に関わる病気を持っていてさほど長くは生きられなかった。


でも学校には通っていたし友達も少ないながらもいた。


中学生になって恋人もできた。


サッカーがとても上手で誰に対しても明るくて。


こんな私に好きだと言ってくれたとても優しい彼氏。


中学3年生の時、私の病気が悪化して入院してからは部活があるはずなのにほぼ毎日病院に来てくれた。


私が最期を迎えた時もずっと一緒にいてくれた。


ずっと手を握ってくれていた。


泣きながら笑って私を見送ってくれた。


彼にはとても酷なことをしたと今でも後悔しているけど。


幸せだった。


だって彼がいてくれたから。

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作者名:緑宮 瑠理 | 作成日時:2019年12月22日 0時

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