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「え、は? ちょ…っ」
それが翔太の声を聞いた最後だった。
隣に辰哉が座り、ドアが閉まる。
「出してください、〇〇マンションまで。」
彼の声はいつもより低くて、あー終わった。って思うと目に溜まっていた涙が溢れた。
一度溢れ出ると止まらない。
『たつや…っごめんなさい…っごめ、っ』
「…」
冷静になれない脳で、必死に言い訳を考えた。
辰哉がいなくなって見放されれば今の私は生きていけない。
だからなんとしてでも、繋ぎ止めておかなければならない…
『わたし、辰哉がいるのに、
…久しぶりに翔太と会えたら楽しくて』
「…」
『でも本当にただご飯食べてただけで、やましい事はなにもしてないの!
信じてなんて言える立場じゃないのは分かってるけど…
信じてほしい…』
ずっと前を見て一言も発さず、視線も合わせてくれない。
でもここでうまく立ち回らないと…
こんなこと昔の私なら全く考えなかっただろう。
これは辰哉の近くで自然と身につけてしまったものなのかもしれない。
こちらを一向に見る気配はない彼、それでも…
私が好きなのは辰哉だけだよ。って目を見て呟いた。
その瞬間彼の瞳が揺れた気がした。
もう、ひと押し…?
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saku - ふっかさん最高じゃないですか!ほんっとにあわあわ言いながら興奮してました笑 (2022年2月27日 23時) (レス) @page41 id: e57b15e16c (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - ちょっと影があるようなふっかさんとの展開気になります🥺🥺❗️ (2022年2月22日 2時) (レス) @page35 id: f159bcba7d (このIDを非表示/違反報告)
みきぽん(プロフ) - ここ数話で全然角度変わってきちゃってビックリしましたwww彼はこういう役似合いますね…ヤバくても最高と思わせてくるあたりがスゴい…笑 (2022年1月27日 21時) (レス) @page20 id: d15824612d (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - 初めまして、読ませていただきました。普段コメントとかしないのですが、これはヤバいですね!続きが気になります!執筆頑張って下さい! (2022年1月27日 15時) (レス) @page20 id: 3d8af2fe42 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - めちゃくちゃいい人じゃんと思ってルンルンで読み進めていたらとんでもない人で絶句しました笑 どこで真実に気づくのかそれとも真実に気づくことなく終わるのか楽しみです! (2022年1月24日 21時) (レス) @page18 id: 689210a836 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルナ | 作成日時:2022年1月23日 17時