可愛い同期

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落ち着いたAはぽつりぽつりと別れた経緯を話してくれた。


匿名で送られてきたメールを開くと
翔太の浮気している写真が添付されていて、信じたくはなかった。

けれど、白黒はっきりさせたくて…最初は否定した翔太だったが、問い詰めるとあっさり認めた。



でも謝罪の言葉も無くて、呆れたAは別れを告げて家を飛び出た。

少しだけ、ほんの少しだけ、追いかけてきてくれるかもと思って後ろを振り返って見ても翔太は追いかけても来なかった、と…



「実家遠かったよな？今どこいんの？」


『…言いたくない』

「何でだよ」

『たつやくん絶対怒るじゃん…』

「そんな怒られるところにいるのかよ(笑)
じゃあ尚更言えって笑」



『…漫喫で、1週間くらい寝泊まりしてる』

「は？！おまっ…男じゃないんだから危ないって。
今日から俺ん家ね、嫌だろうけど漫喫とか俺が嫌なの。」


『でもっ、！』


『でもじゃない。もしなんかあったらどーすんの？

もし一緒にいたくないなら俺が出てくから。俺ん家いていいから。ね？
とりあえず定時後そっち迎えに行くから帰る準備しとけよ』


うるうると涙が溜まった目を大きく開いて、そんな迷惑かけられない…と動揺するAの言葉を無視して会議室を出た。


出張続きで溜まっていた仕事を定時までに終わらせなければならない理由ができた。

さ、ちゃっちゃと片付けますかね。

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