労いのコーヒー ページ20
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先程からBGMとなっていたコピー機の音が無くなり、手元に記された数字をひたすら打ち続ける指を止めた。
ふぅ…
左手を右肩に置き首をゆっくり回すと、突っ張るような痛みが走る。
うう、痛たた。
立ち上がってオフィスを見渡すと、やはり月曜日とあって残業してる社員は少ない。
思い切り伸びをしながら、給湯室へと足を向けた。
「おっと」
「っ…、」
何とも無防備な体勢を、慌てて正す
「お帰りミンソク」
「ん、お疲れ。あれ、A残業？」
「あ、うん。もう上がるけど、コーヒー飲んでから帰ろうかなぁって…」
「あーー俺も飲みたい。今日機内で薄っすい不味いの一杯飲んだだけでさ」
「うん、わかった」
「部長に報告だけ行ってくる」
コーヒー好きのミンソクが機内で飲んだだけなんて、余程忙しかったのだろう。
疲れた顔してたし…
「……あ、」
給湯室へ向かっていた私は、
踵を返して一度自分のデスクに戻り、通勤鞄を漁った。
---
ゆっくりゆっくり、慎重にお湯を回して注ぐ。
あーー…
「あーいい匂い」
給湯室へ入ってきたミンソクの声と私の心の声が同調する。
「あれ？いつものコーヒーと違う？」
隣に来て、くんくんと鼻を近づける。
「すごい…分かる？これラドリオで買った豆なの」
一瞬で分かるなんて。
普段使う豆だって会社でいつもネット注文だけど、ちゃんと焙煎された豆なのに。
「ラドリオのってことは自前？」
「あ、うん。家で飲むつもりで買ったんだけど、すごく美味しかったから…会社でも飲みたいなって…」
本当は、せっかくの美味しいコーヒーなのにヨンスに全く伝わらなくて、がっかりしたからなんだけど…
家に一人で居る時は、わざわざ豆を挽いてまで飲む気しないし。
「それは早く飲みたい。多めによろしく」
さすがコーヒー好き。
でも、ここまで反応がいいとは…
にっこにこじゃんか。
「もう行って来たの？ハン部長のとこ」
「……というか、この後一緒に飯になって」
急激に声のトーンが落ちる。
うわー
「どんまい」
勿論ハン部長が嫌なわけじゃないだろうけど。
疲れてるのに、それは絶対しんどい。
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エリ(プロフ) - こんばんは。このお話が大好きで何回も読ませて頂いてます。しうちゃんのお部屋、公開されて真っ先に思ったのがマリアージュの部屋だ！と。しゅしゅさんまた続編書いていただけませんか？笑 ほんとに好きなんです。待ってます！ (2019年5月4日 0時) (
レス) id: 0581c9356e (このIDを非表示/違反報告)
むあ??(プロフ) - 久しぶりですこんなに泣いたり笑ったりしながらお話読んだの。本当に感動しました。キュンキュンしたし何より幸せでした。素敵な時間ありがとうございます！！ (2018年11月5日 20時) (レス) id: bff18baa55 (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - ひつじさん» 寝るためだけの家なのでリビングは寛げないですが、ミンソクのベッド、最高級です…おふっ(お願い寝かせて)ぐったりですよね、二人共…。明日からどうなるやら…。引き続き読んでいただけますように…(^^) (2016年9月8日 10時) (レス) id: 93830427c7 (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - yumiさん» yumiさん初めまして(^^)作品読んで下さりありがとうございます。…ひぃっ…！！ハワイアンシウミンに会ったんですか…？！しゅ、しゅげえ(拝)そうなんです、しうちゃんただ歩いてるだけなのに宇宙一かっこいいんですよね(？)引き続き、楽しんでいただけますように…！ (2016年9月8日 10時) (レス) id: 93830427c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - 寛げないリビング…予定外の流れ弾…（笑）わかり易過ぎる位の 表現ですね。二人とも ぐったり疲れた心と体を 休めて欲しいですね。ミンソクのベッド 寝心地いいだろうなぁ…♪ (2016年9月7日 10時) (レス) id: 6fa124c712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅしゅ
| 作成日時：2016年8月30日 22時
