もう３杯 ページ28
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こみ上げる涙と闘いながら、ミンソクを睨みつける。
お願いだからそうやって見透かさないで…
認めたくないんだから。
「分かったから。ほら戻るぞ。とにかくもうこれ以上飲むなよ」
呆れたように言うと、先に席に戻っていった。
偉そうに…
「…ムカつくぅ」
私は、その場からしばらく動けなかった。
「大丈夫？A、酔った？」
戻って来るのが遅くて心配したのだろう、席に着くなりウンビが声を掛けてくる。
「大丈夫。電話してたの」
「ヨンス旦那？」
「う、ん」
「よかった。トイレで倒れてるかと思ったよー」
「ふふ、まだ平気。もう一杯飲む！」
少しだけ残っていた赤ワインを飲み干し、
「おかわり」とシアにグラスを向ける。
「……おい」
目の前から、ドスの効いた声が投げられたけど関係ない。
ミンソクの方を向き、べーっと舌を出す。
舌打ちされようが気にしない。
今日はとことん飲んでやるんだから！
よし、と意味の分からない気合を入れ直して、またグラスに口をつけた。
「…ちゃんと水も飲めよ」
諦めたのかミンソクは大きな溜息をつくと、
水の入ったグラスを寄せてくるだけで、もうそれ以上は何も言わなかった。
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お酒の力ってすごいと思う。
結局あの後、３杯のワインを飲んでふと思った。
明日じゃなくて今日でいいじゃん、て。
ヨンスの家に行こうって。
そう決断したら行動力も伴うもの。
もう一軒行くというみんなと別れ、よたよたと大通りでタクシーを探す。
飲み会の前にヨンスに連絡したら「今日は家でゆっくり片付けでもするよ」って言ってたし。
まだ23時前、さすがに起きてる時間だ。
運良くすぐに止まったタクシーにフラつきながら乗り込むと、
「奥行け」って押される。
「、わわ」
振り返ると押し込んだのは、ミンソクで、
思考回路が全く働かない。
「ちょっ、なんで」
「イチョン駅の方にお願いします」
取り乱す私に構うことなく、運転手さんに行き先を告げた。
って、
「はぁーー？？」
「あれ？旦那ん家行くんだろ？」
「いや、あ、そうだけど、や、え？」
「落ち着けよ。全く…酔っ払いが」
落ち着けって、だって！
「なんでヨンスの家、知ってんの？？」
「さぁ、なぜでしょう」
はぁ？！なぜでしょう？！
え。もしかしてミンソク…
「まさか、ストーカ…」
「んなわけあるか」
「…ですよね」
「底辺の馬鹿だな」
こんな手厳しくて、そんなわけない。
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エリ(プロフ) - こんばんは。このお話が大好きで何回も読ませて頂いてます。しうちゃんのお部屋、公開されて真っ先に思ったのがマリアージュの部屋だ！と。しゅしゅさんまた続編書いていただけませんか？笑 ほんとに好きなんです。待ってます！ (2019年5月4日 0時) (
レス) id: 0581c9356e (このIDを非表示/違反報告)
むあ??(プロフ) - 久しぶりですこんなに泣いたり笑ったりしながらお話読んだの。本当に感動しました。キュンキュンしたし何より幸せでした。素敵な時間ありがとうございます！！ (2018年11月5日 20時) (レス) id: bff18baa55 (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - ひつじさん» 寝るためだけの家なのでリビングは寛げないですが、ミンソクのベッド、最高級です…おふっ(お願い寝かせて)ぐったりですよね、二人共…。明日からどうなるやら…。引き続き読んでいただけますように…(^^) (2016年9月8日 10時) (レス) id: 93830427c7 (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - yumiさん» yumiさん初めまして(^^)作品読んで下さりありがとうございます。…ひぃっ…！！ハワイアンシウミンに会ったんですか…？！しゅ、しゅげえ(拝)そうなんです、しうちゃんただ歩いてるだけなのに宇宙一かっこいいんですよね(？)引き続き、楽しんでいただけますように…！ (2016年9月8日 10時) (レス) id: 93830427c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - 寛げないリビング…予定外の流れ弾…（笑）わかり易過ぎる位の 表現ですね。二人とも ぐったり疲れた心と体を 休めて欲しいですね。ミンソクのベッド 寝心地いいだろうなぁ…♪ (2016年9月7日 10時) (レス) id: 6fa124c712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅしゅ
| 作成日時：2016年8月30日 22時
