癒されていく傷 ページ2
.
…ふぅ、
胸に手を当て深呼吸をしていると、
公園の入り口には、２つの見慣れた姿…
ソヒ…とユアンだ
いつから泣いていたのだろう…
ソヒはひどい泣き顔で。
私の姿を見つけた途端もっと顔が歪む。
視界がだんだんと滲んでくるなか、
気付いたら思い切り抱き絞められていた。
「Aっ、…A…」
何度も私の名前を呼ぶソヒ
抱き締められる感触も、
匂いも、聞こえる声も…全部が懐かしくて。
きっとずっと求めていたもの。
「……ソヒ…だ」
緊張していたのが嘘みたいに、
体の力が抜けて。涙がボロボロ出てくる。
「ソヒ…ごめんね。ソヒもユアンも、
ずっと苦しかったよね……私、もう大丈夫だよ」
泣き続けるソヒに抱き締められたまま、
ユアンと目が合う。
ユアンも涙目だけど、にっこりと、
あの頃の私がすごくすごく大好きだった笑顔で近づいてきて…
「A…ありがとう。」
大きな手で優しくゆっくり涙を拭ってくれた。
ソヒの体温もユアンの体温も、
変わらない、あの時のまま。
ポロポロ溢れる涙と一緒に、
モヤモヤだった心が…
全てが…すーっと浄化されていくようだった。
＊
私の家のソファーに座るミンソクさんを眺めながら、コーヒー好きのソンホさんが送ってくれた
美味しいコーヒーを淹れる。
あの後…
泣き腫らした顔でどこかへ行く気にもなれず、
次は一緒にご飯を食べよう、とだけ約束して
ソヒたちと別れた。
ミンソクさんに気付いたユアンは、
安心した顔で私を見た後、ミンソクさんに
お辞儀をして…ソヒの肩を抱き寄せて帰って行った。
寄り添う2人の後ろ姿は、
あの時河川敷で見たものと同じなはずなのに。
ちっとも苦しくなかった。
2人を見送りミンソクさんの所へ行くと、
「頑張ったね」って頭をなでてくれて。
寒い中待たせて冷え切ってるし、
私も泣いてひどい顔だし…と。
とりあえず家に来てもらうことにしたんだ。
…ところで、
ミンソクさんの様子がなんか変。
コーヒーを出して、隣に座ったんだけど、
さっきから全然喋らないし…
「みんそくさん？」
MS「……んー？」
「えっと…今日はありがとう。
みんそくさんがついて来てくれたから、
『大丈夫』って言ってくれたから……
私、2人にちゃんと伝えられたと…思います」
MS「…んー」
？？
顔を覗き込むと…お、怒ってる？
「なんか…機嫌悪い…みたいですけど」
MS「……ええ。
機嫌悪いです、ものすごく」
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うなぎ(プロフ) - 心が温まるお話をありがとうございました。読むたび読むたび幸せな気持ちになって胸がいっぱいになりました！素敵なお話をありがとうございます！！！！！ (2019年9月9日 17時) (
レス) id: ece4d0af74 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - 以前に読ませて頂き、もう一度読みたくなり必死に探しました！主人公ちゃんの心の成長とそれに寄り添い支える甘々のミンソクさんとのお話本当大好きで、読めば読むほど心が温まり涙があふれ優しい気持ちになれます！本当大好きです！素敵なお話に感謝です！ (2019年4月9日 12時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - アルムさん» (続き)→ もーーひどいもんです(笑)でも、1番楽しく書いた作品かもしれません(o^^o)なので、優しいコメント本当に嬉しいです！！こちらこそアルムさんとの出会いに感謝です。コメントありがとうございました。 (2017年3月9日 10時) (レス) id: fb6e3c700e (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - アルムさん» アルムさん。返信遅くなりすみません。久々にサイトに来たら嬉しいコメントに心温まりました~（ ; ; ）初めて書いたこの作品、見直すのも恥ずかしくてできないしゅしゅであります。何も考えずにただ思いのまま書き留めたので…→ (2017年3月9日 10時) (レス) id: fb6e3c700e (このIDを非表示/違反報告)
アルム - 気づいたら読み終わってた… 求めていたしうちゃんがそこにいて、口角が上がりっぱなしでした笑 しゅしゅさんの言葉、とっても素敵で、私の好みどストライクです(*´∀｀*) このお話、しゅしゅさんに出会えたことを嬉しく思います。素敵なお話をありがとうごさいました！ (2017年3月3日 20時) (レス) id: 2420934c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅしゅ
| 作成日時：2015年11月30日 17時
