元カレが兄になった日。【kzh】 (ページ4)

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あーーね？これから昼食を交えながら仲を深めていきましょうというわけだ

『あ、じゃあちょっと準備してきますね！』

すぐさま2階にある自室に駆け込んで外に出れる最低限の顔にしていく

下地や眉毛、ノーズシャドウはしていたからあとは
カラコンをいつもより派手じゃないやつに、まつ毛はつけま無しでマスカラで束にしてから乾かしてる間に涙袋とアイラインをいつもより控えめに

ラメはさせてくれ

この間ざっと3分

あとはレディースバッグに財布とiQOSとリップを入れて準備完了

うん上出来だ

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待たせてるので急いで下に降りる

太一さんが運転する車でついたのは小洒落たパスタ専門店

母のリクエストらしい

車の中では後部座席で葛葉と2人という状況

もちろん会話もなくずっと外を見ていた

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メニュー表を開くととても美味しそうなパスタが沢山

ここは生パスタというのが売りだそうだ

目を輝かせながら迷っているとふと視線を感じる

目の前を見てみると付き合ってた当時よく見ていた優しい顔で、まるで愛しいものを見るかのような目でこちらを見つめていた

それに少し気恥ずかしくなり目を逸らす

そんな顔されたらまだ私のこと好きなんじゃって勘違いしちゃうじゃん

横目でまたくずの方を見るとメニューを見つめていた

そんなくずにホッと胸を撫で下ろす

なんで、そんな顔で見つめてくるの

なんで、そんな彼女に向ける視線をするの

なんで、“ 葛葉くん ”って呼んだら悲しそうにするの

私達はもうこれから兄妹という関係で

それ以上でもそれ以下でもない

前までは望めばそれ以上になれたかもしれない

けど

もう今はそれ以上にはなれない

だから

こんな昔の気持ち

忘れろ

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