理想の恋とは程遠い（黒×緑） (ページ49)

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「横山さんは、私を救ってくれた。

横山さんは、ずっと私の側にいてくれた」

「…っ！せやけど、あの人と付き合うことはできひん！ずっと苦しい想いをして生きていくんやで！？」

「わかってるよ！けど、好きなの……。

横山さんが、好きなの……」

どうして、あの日私を救ってくれたのが横山さんだったんだろう……

横山さんには、大切な人がいる

あの指輪を見ることが、本当は辛くて辛くてたまらなかった

苦しい

胸が締め付けられる……

横山さんのことを考えると、涙が溢れる

けど、それでも好きなの……。

きっと大倉くんには、私の気持ちなんて理解できない

「俺やったら、Aちゃんを苦しめへん…。
ほんまに、好きやねん……！
Aちゃんなら、ほかの女と違って、信じあえることができそうやねん…！」

大倉くんが私に触れようとした瞬間、

「触らないで！！」

思いっきり拒絶してしまった。

その時の大倉くんの傷ついた顔が、忘れられない

「好きって、簡単に言わないで…。

そう言って、みんな簡単に離れていくの…！」

お母さんも、お父さんも、彼も、

大好きって言ったのに、みんな消えてしまった

もう、怖いの……

これ以上、自分の大切な人が離れていくことが…

「遊んでばっかの大倉くんに、私の気持ちなんて分からない。

大倉くんは、傷つくのが怖いだけの臆病者だよ！」