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家の中はシーンとしていた



大倉くんは、さっきまで笑ってたのに、急に真顔になった




「あんなん、誰にでもしたらあかんよ」





ほら、





そうやってまた、私に気があるみたいな言い方をするんだ




どういうつもりで言ってるの?



大倉くんの真っ直ぐな瞳を、私も見つめ返した…




「……大倉くんは、こうやって酔ったフリをして、女の人の家に行ってたの……?」



今日の私は、おかしい



こんな質問、



私が大倉くんに気があるみたいな言い方




どうしちゃったんだろう…



大倉くんが、誰と遊んでいようと、私にはどうだっていいのに……




緊張しながら、大倉くんの返事を待つ




「……せやで」




「……」




そうか、私だけじゃないんだ



ズキン、


胸が痛んだ




こういう手を使って、何人の女を落としてきたんだろう




「……Aちゃん、ズルイ…」



大倉くんがボソッと言った



ズルイ…?



どうして私がズルイの…?



「こんなやり方、他の女にしたことなんてないで。
こうでもしんと、Aちゃんとゆっくり話されへん思ったから」



大倉くんの手がスッと私の頰に触れた



「なあ、なんでそんな泣きそうな顔するん?」




私、泣きそうな顔なんてしてるの…?



けど、大倉くんのほうが泣きそうな顔してるよ…




「そんなんされたら、俺やって期待してまうよ…?」




大倉くんが、ゆっくり近づいた

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作者名:machi | 作成日時:2017年10月9日 23時

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