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「なあ、誘ってんのって聞いてるんやけど…？」
やばい
この状況はやばい
がっつり手を掴まれて、逃げれない
その視線が、私のすべてを見透かされてる気がする
なにも言えなくて、黙ってたら、パッと手を離された
そのまま大倉くんは、んーー！って伸びをして、
「よく眠ったわぁ」と言った
私はその姿に拍子抜けした
「ねえ、酔ってたんじゃないの…？」
さっきまでフラフラだったのに
そんな素振りが一切ない
「あんなちょっとの酒で、酔うわけないやん」
「何言うてんの」って、笑ってるけど、冷めてるような目で私を見る
「だ、騙したの！？」
相当酔ってると思って、ここまで連れてきたのに
「騙すって、人聞き悪いなぁ。
俺の演技力も大したもんやな」
まさか、酔ってるフリしてたなんて…
全然分からなかった…
なに私、ほいほい家に招き入れちゃってるの…
「まさか、Aちゃんから手繋がれたり、抱きつかれたりするとはなぁ」
…はあ？
ちょっと待ってよ…！！
いつから起きてたの！？
てか、抱きついてなんかないし！
体を支えようとはしたけど！
「それに、俺の唇触ったやろ？
あれ完璧誘っとるやん」
ボッて、一気に顔が赤くなったのが分かった
全部、バレてる…
こんな恥ずかしいことってない…！
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作者名：machi | 作成日時：2017年10月9日 23時
