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44 side大倉 ページ44
Aちゃんは、事故の後遺症で俺の記憶を失くした
俺のことだけ、ぽっかりと抜けてしまったんやって
Aちゃんの両親は、Aちゃんのためを思って、俺のことを言わんかった
言ったら、辛くなるだけやから……
せやったら、ずっと忘れとったほうが幸せやろって…
Aちゃん……
俺はずっと、Aちゃんのことを見とったよ
ずっとずっと、会いたかった
俺のワガママやけど、思い出して欲しかった
俺と過ごした時間を、なかったことになんかして欲しくなかった
なあ、Aちゃん……
会いたい……
そう思っとったら、突然俺のもとに神様が来てん
Aちゃんのいる世界に、戻ることができる
ただし、1度家に入ったら外には出てはいけない
相手が自分のことを思い出したら消えなければいけない
最後に１つ、
１つだけ願い事を叶えることができる
夢みたいな話やけど、ほんまやねん
俺はもう一度、Aちゃんに会いに行った
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作者名：machi | 作成日時：2017年9月22日 11時
