#210【正気】 ページ19
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────真希はどこだ
────真希のクインケはどこにある
────真希を返せ
ふと真っ赤な景色に一点の白が見えた。
考える脳はいつの間にか停止し、ただ重い身体を引き摺りながら一点の白を目指す。白はゆらゆらと揺れながら俺を誘導する。
血の匂いと死の匂いが俺の嗅覚に反応する。自慢の耳は微かに聞こえるが俺の声なのか、“盾”の声なのか、“白鳩”の声なのか全く分からない。
一点の白が止まった。
これは壊してはいけないと、本能が訴えかける。
すると何倍も大きい白が俺の目の前に現れた。声を出している気がするが何を喋っているのか聞こえない。
大きな白が動き、右目に激痛が走った。
(痛てェ、誰だ
てか俺は誰と戦っているんだ)
さっきまで柳下と戦っていたはずだ。右目の激痛で視界がクリアになった。
有馬貴将が第二撃を繰り出す前に甲赫で守る。
「ありがとなァ！俺を正気に戻してくれてよォ！！」
０番隊の連携攻撃が襲うが尾赫と甲赫で防ぐ。有馬が赫子の隙間から顔を出す、これで俺も終わりかと思ったが上からデカい物体が有馬の攻撃を防いだ。
「コブ･･･コリ連れて逃げろ」
小声で言うが有馬に聞こえたのか僅かに瞼が開くが俺には関係ない。
「本気ッスか」
「どうせここで俺は死ぬ
独りで逝くのは淋しいから多くの“白鳩”をつれていく」
コリは高層ビルほどの高くデカい赫子で覆われた赫者状態の身体の凸凹を器用に上り、俺の横へと現れる。
「じゃあな、コリ･･･
いつかまた会おうぜ」
最後に一度強く抱き締め、コブへと投げる。
コブを追いかけようとしている０番隊を阻止し、俺に注目を集める。
「俺を止めたきゃ、死ぬ気で来いよ！！！！」
今まで喰った赫子が伸び、多くの建物を破壊する。
いったい何人の“白鳩”を俺が殺せるか。
いったい何人の“白鳩”で俺を殺せるか。
勝負しようぜ。
勝者には生を。敗者には死を。
恨みっこはなしだぜ。
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
