【東京喰種】モノクロ狐 part５【男主】

#204【対面】 ページ13

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「久しぶり、カネキくん」


「･･･影乃･･･さん」


数ヶ月ぶりなのに何年も会わなかった感覚がする。それほど、俺は君と関わらなかったのか。



「雰囲気変わったね

誰かさんに目が覚めるぐらいキツい一発貰った？」


ギロリと睨み付ける姿は前から変わってない。が、気持ちの切り替えも前から変わっていない。


「影乃さん･･･いいや、ラクさん

貴方に頼みがあって来ました」



「2区(こんな所)まで来たんだ

言うならタダだぜ、ゲロっちまえよ」



コブやコサメが睨み付けるなか、カネキくんは堂々と俺の前に立っている。これは相当強くなったか自信があると見る。



「｢あんていく｣の皆を助けて下さい」


「嫌だね、助けて何の利益があるんだい」


断られる前提で来たのだろうが、グッと奥歯を噛む仕草をする。



「平和ボケした奴らを助けてどうなる？

助けて俺はハッピーエンドを迎えられるか？ただの足でまといなら容赦なく殺すぜ」


考えろ、邪魔者を排除するしかない脳を働かせろ。





「欲しいもんあるからさ、俺はそっちを優先させてもらうよ」


「それは柳下真中(やぎしまなか)の命ですか？」



どこで知ったのか、どうせウタかイトリが言ったな。



「不正解、今欲しいのはクインケ

それを奪って俺はハッピーエンドを迎えるのさ」




｢もうこの話はおしまい｣と言い、カネキくんを２０区へと帰す。



「この後どうするんスか」



「言った通りクインケ強奪するに決まってんだろ」



「嘉納殿の所には向かわなくてよろしいのでしょうか？」



「そん時はそん時だ

｢アオギリの樹｣が来たら楽しめばいい


勝敗なんか気にすんな、楽しんだもん勝ちだ」






今回の戦いは戦力不足で前には出れねーか？いや、その分動きやすいか。




「どちらに？」


「戦闘準備は必要だろ」




何も準備せず戦うのはバカがするものだ。備えあれば憂いなし。

“喰種”も“ヒト”も同じ生物だ。ただ戦う脳があるかないか。

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