#213〈地獄〉 ページ23
･
･･･俺は死んだ。
重症の中、大量の“白鳩”が俺を串刺しにした。
コリたちはどうしたのだろうか。
･･･ところで、ここはあの世だろうか。
｢天空の鏡｣と呼ばれる所とそっくりだ。下を見れば俺と空が映り、空の上に居るみたい。
「これが･･･“ヒト”か」
赫子が出ない。力も生前より無い気がする(死んでる身が何を言ってんだか)。
後悔はない。
いずれは死ぬんだ。
この世で執着するほどの事もなかった。
全てを受け入れたら身体が軽くなった。
掌を見ればどんどんと透けている。
不思議と恐怖も無い。
「もし、次があるなら“ヒト”がいいなァ」
下に映る俺には赫子がある。
紙屑のように散る、俺の赫子。
親父とおふくろから受け継いだ“赫子”。
映る俺の赫眼は徐々に普通の目になる。
眠気が襲ってくる。仰向けに寝転がり、広がる空を見上げれば瞼が重くなり視界は暗くなる。
────A、テメェ独りで死ぬのはイヤだったんじゃねーのかよ
────Aさま、独りになんてさせません
────Aちゃん、ちょっとだけ待っててね
目を閉じていると他の感覚が鋭くなる。俺を囲い、多くの視線を感じる。
俺が殺した奴らが俺を見ている。
槍が俺の身体を貫く前に横に避けて立ち上がる。俺が殺した人数と同じ数が槍になり襲い掛かる。
「俺に
今まで何度も修羅場をくぐり抜けたんだ。
最高だ、ここでも戦いができるなんて。
“盾”が来るまでここで遊んで待っていよう。
この
俺を貫こうとする槍を掴み、憎しみの根源に俺は襲い掛かる。
(何も出来ずに苦しむなんて俺には我慢出来ねェ
そんなのドＭがすればいいだけの話だ)
地獄の肉は上手いのだろうか試してみよう。あァ、楽しみだ。
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
