#124《交代》 ページ26
？？？side
当時のボクは２区のリーダーの息子だったから、みんなにチヤホヤされてた。
甘過ぎる世界にボクは満足していた。
そんな同じ世界は永遠には続かない。
目の前の光景はボクが見たことない────阿鼻叫喚。
自分より幼い少年とボクより年上だと思う男。その二人だけで、２区のリーダーである父は、少年の赫子によって殺された。
「老いは隠せねぇモンだな」
少年は父の両腕を削ぎ落とし、頬張った。
ボクはどうすることも出来ずに棒立ち。
少年の黒髪は月の光で輝いている。白黒の服で、白い部分は真っ赤。
キャンバスに赤を撒き散らした様だった。
「世代交代ってやつ？」
殺した父の部下を山積みにして、生き残ったボクらを見下ろした。
「今から俺が此処のリーダーだ
異論がある奴は出てきな
相手してあげる」
少年の強さを見せつけられたから出る者はいなかった。力勝負なら勝てそうだけど、少年についてきた男には勝てそうになかった。
男は力が強い奴の相手をしていたのを知っているから、力勝負をする者もいなかった。
ここにいるのは新人や力も実力も弱い者ばかり。
「つまんねぇ、骨のある奴居た？」
「初っ端でラクさんが殺しちまったじゃねえか」
少年の名前は｢ラク｣。
ボクはラクという少年の前に
「おいおい、どんなパフォーマンスだ？」
「ラクさま、どうか貴方のお側に置いて下さい」
ラクさまはボクの鼻先に指をつける。
「火の中、水の中たとえ矢の雨が振ろうと俺の盾になる気はあるか？」
「はい！どんな事があってもボクはあなたの盾となりましょう」
うーん、と腕を組んで唸る少年にボクはジッと見る。
「お前の名前は狐に雨で
せいぜい俺の役に立てるように頑張りなよ」
それからボクは血が
美しい月は隠れ、雨が降る。
美しい彼を隠せるほどの強さが欲しい。
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水無月(プロフ) - 江月@審神者さん» コメントありがとうございます！これからも楽しんでください！！ (2016年11月24日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 輝崩さん» 返信が遅れてしまいすみません。楽しんで下さりありがとうございます！ゆっくりですが更新頑張ります！！ (2016年11月24日 23時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
江月@審神者(プロフ) - 読んでいて、とても世界観に引きずり込まれました。とても面白かったです更新頑張ってください！ (2016年11月24日 22時) (レス) id: 0664057f14 (このIDを非表示/違反報告)
輝崩 - 今朝、一気見しました。ストーリーが進むごとに面白くなって時間を忘れてしまいます。僕は主人公の戦い方が面白くていいと思いました。忙しいかもしれませんが、頑張ってください！ (2016年11月23日 9時) (レス) id: bf154c7490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2016年11月13日 20時
