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"先生"との出会いは入学してすぐだった。
ドラマでよくあるような、ありきたりで、そうでない出来事だった。
階段でつまずいてしまった私を抱きとめたのが彼だったのだ。
「大丈夫？」
刹那、周りの全ての景色がスローモーションのように、
ゆっくりと流れた。
その時は、何が起きたのか全くわからなかった。
『あッ、』
慌てて顔を上げ、
思わず感嘆の声が漏れた。
スラリとした細身の体型、
それに反する、鍛えられた厚い胸板。
シャープな鼻筋に、
印象的なぷっくりとした涙袋。
鼻腔をくすぐる、
ラベンダーのような、甘く爽やかな香り。
『大丈夫です。ありがとうございます、、』
「そう、良かった。気をつけてね、」
彼は私の体勢を直し、制服を整えると、ふわりと微笑みながら颯爽と去って行った。
そう、全ては一瞬だったのだ。
私はしばらくの間、
過ぎ去って行った先生の背中を追うように、一点を見つめていた。
高校一年の春。
ここから私の物語は始まる。
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ozu__(プロフ) - 素敵なコメントをありがとうございます。 (2022年3月2日 13時) (
レス) id: bfe25aa6c9 (このIDを非表示/違反報告)
びぃだま - 更新してくださって感動です！！！なんだか文学的と言うか、伏線が散りばめられていて面白いなと思ってたので…これからもお時間のあるときに是非更新してください！ (2022年3月2日 1時) (レス) id: 4179bc5d94 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 好きな作品です！更新楽しみにしていますね！ (2020年10月14日 0時) (レス) id: 6918a06ad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ozu__ | 作成日時：2020年4月23日 13時
