Fear (ページ30)

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スングァンside

誰にも話してない、二人だけの秘密。

僕らは幼馴染なんだ。

小さい頃から、君は特別だった。

僕は物心ついた頃には、君を好きになってた。

昔から、人を惹きつける何かを持ってたAはアイドルになりたい、という夢を抱えていた。

人を笑顔にして、世界中の人に幸せを届ける人になりたいって、よく語ってた。

僕の努力精神は、彼女に影響されたのが大きい、

僕より1つ年下なのに、努力を重ねて事務所に入って、1人で上京していった、君に似たのかな。

誰よりも泣き虫で、

弱かった君が、アイドルになる。

口癖のように言われていた

『スングァンは私のヒーロー』という言葉。

僕はそれを守る為に、
君を追いかけて、アイドルを目指し始めた。

この関係を内密にしようと言ったのは彼女の方だった。

幼馴染に関係なく、切磋琢磨する仲間として過ごすためにって、
同じ練習生として頑張ってきた。

そして、それは突然訪れた。

A『オッパ、、、私ね、、オンニに意地悪されてるんだ。』

悲しそうに呟いた彼女の瞳からは、ポロポロと涙が零れている。

僕は何も出来なかった、小さい時みたいに、
抱きしめることしか、出来なかった。

僕らと過ごすようになってからも、

平気なふりして、言わないでねって笑って。

君がいなくなった理由、

僕だけは知ってるよ、

君が、精神を病んでしまったからだって。