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スングァンside
彼女が居なくなって、どれくらいたっただろうか。
長い長い時間が過ぎて、僕らは最終オーディションの手前まで上り詰めていた。
もうすぐ、皆の夢が叶うんだ。
バーノン『スグァナー、撮影に呼ばれてるよ。』
『あ、うん。』
ハンソルに名前を呼ばれて、上の空だった意識を連れ戻す。
今日は最終オーディション前のプロフィール写真を撮る日。
凄いでしょ？、
僕達はここまで来たんだよ。
そして、君が居なくなってから新しい仲間もできたんだ。
ハンソルとジュニヒョン、ミンハオヒョンにミンギュヒョン。
みんな個性的で、綺麗な顔立ちをしてる友達。
正直に言うと、少し不安。
僕は、
自分がビジュアル担当になれないことを、ずっと悩んでた。
入所試験には受かって、何とかここまで残ることが出来たけど、
アイドルは顔が命だって、よく言われて、
周りは皆綺麗な顔の人ばっかで、それに比べて僕は、ビジュアルに自信が無いんだ。
体型や肌は努力すればどうにかなる、
でも、顔だけは変えられないからさ。
『こんな時に、Aが居たらな、』
スングァンは世界一かっこいいって、言ってくれるのに、
落ち込まないでって、自分を信じてって、僕に寄り添ってくれるのにな、
【 ごめんね。 】
あの一言が、頭からずっと離れなくて、
守ってあげられなかったという後悔が、僕の胸を締め付ける。
ねぇ、お願い。
もう一度言ってよ、僕は君のヒーローなんだって、
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作者名：ozu__ | 作成日時：2019年10月5日 22時
