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スニョンside
あれは、同じ練習室を使った時の事。
まだ、俺が彼女の事を知らなかったとき。
次の日に課題曲のテストが控えてて、
必死に練習してた。
無我夢中で踊り続けて、気付けば練習室には二人だけしかいなかった。
あぁー、あの子が噂の、
前から凄い練習生が居るって話は聞いてた。
どこが凄いかって聞くと、みんな首を横に振って、
わからないと応える。
見たところ、別に特別ダンスが上手いわけではない。
じゃあ、声か？
でも、今日特別だと思うような歌声なんて聞こえなかったしなぁー、
しかも、今の振り、足の動きが違う。
..........。
そういうの凄い気になる。
じとっと、みつめてたら、
彼女がこちらに気付いた。
鏡越しに目が合った。
相当驚いたみたいで、
慌ててこちらに振り向いた。
その瞬間、
疲労からか、足がもつれて
ふらっと、倒れてきた。
『危ない！』
すんでのところで彼女を抱えた。
と、
同時に俺もこける........
ドスン。
と大きな音が響いて、
腰に激痛が走る。
『痛てぇ、』
助けに行って、腰からコケるって、俺ダサっ
まぁ、これくらいの痛みなら大丈夫だろう。
『大丈夫ですか？』
とりあえず、彼女が無事かどうか確認する。
足とか捻ってたら明日やばいしな。
視線を移すと、目の前の彼女は半泣きになっていた。
A『ご、ごめんなさい。』
『え、泣かないでよー、俺は大丈夫だから！ね！ね！』
A『で、でも、腰から....』
何この子、
めっちゃかわいい。
泣いてるとこ、すごくいい。
ちょっと崩れた顔といい、
小鳥みたいな鳴き声といい、
おまけに、この身体。
俺より小さくて、弱そうな体。
その時からかな、" 俺 " が目覚めたのは、
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作者名：ozu__ | 作成日時：2019年10月5日 22時
