未来へ…〈WEST〉 (ページ30)

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☆ ページ30

Aside

次の日は少年倶楽部の収録だった

…もちろん望くんは出ない

あの騒動の後は、WESTで集まるのは今日は初めて、

メンバーの方達が、望くんのことをなんと聞いているかは知らない

ー無事に収録が始まった
OPが始まり、出演者のレギュラー陣が出てくると、
客席の望くんのうちわを持った何人かの女の子が、悲しそうにうちわを下ろすのが見えた…

メンバーの皆さんは気付いているんだろうか…

それからどんどん収録は進んでいく

少し休憩をしていたら、

？｢なぁ｣

背後から誰かに呼ばれた

誰かなんて、声でわかる

A｢重岡さん…｣

赤｢小瀧…のこと。倉梨さんなら知ってんねんやろ？｣

A｢重岡さん達は何て聞いてるんですか？｣

赤｢何も聞いてへん、だから、倉梨さんに聞いてんねん｣

私は振り返ることなく、彼と話す

彼は今どんな表情をしているんだろう

同じメンバーが失踪していること。

同じメンバーに何があったかも知らされないこと。

同じメンバーをいじめ、それが原因で今のことがおきていること。

A｢小瀧さんは元気です。｣

赤｢あ、そ、そうなん…｢そんな訳ないじゃないですか｣…………ｯ｣

A｢大好きだったメンバーに裏切られた、その状態で元気なわけないですよ…｣

赤｢………、こた…小瀧は今どこおるん？｣

A｢知らないです、でも、知ってたとしてもあなたたちに教えることなんか出来ない｣

A｢私がこんなことを言うのはおかしいかもしれないけど…

今の皆さんに小瀧さんに会う資格はないと思います｣

その時やっと見た彼の表情は

後悔、不安、

いろんな負の感情が混ざっていた

健人｢シゲー？次、ゲームコーナー出るでしょ？行こうよ｣

赤｢お、おん！！今行くわ！！絶対勝つでぇ！！！｣

自分がメンバーを…望くんをいじめていたのに何でそんな表情するの…

もちろん、この会話を聞いていたメンバーのことなんか、気付かなかった