盲愛アドレセンス ⅲ (ページ42)

今日:16 hit、昨日:21 hit、合計:115,126 hit

133 : 不意打ちページ42

.

「 … 最近爆豪となんかあったか？どう思ってるんだ？」

「なんかってなに？普通にいい先輩だと思うけど」

カツ丼を頬張る私とは目線を合わせず焦凍は蕎麦の入ったつゆを眺めていた。

何故かどこか寂しそうで、いつもの焦凍と何かが違うくて私は何かしてしまったのだろうかと心配になる。

「仲良いのか、爆豪」

「まあお買い物とか行くぐらいだよ？ … そんな仲良いとかじゃないと思うけど」

「好きなのか、爆豪のこと」

そんな突拍子もない発言に耳を疑う。

私が好きなのは焦凍だよとこの短い言葉が言えたらなんて幸せなのだろう。

私たちの関係性ではこれを言葉にすることすら許されなくて、私はこの気持ちをずっと背負って生きていかなくては行けないと言うのに。

「恋愛的な意味なら、好きじゃないよ」

「そうか … 」

少し安堵したような表情を浮かべる焦凍。

なんでそんな顔するの？私の恋愛の相手が誰であろうと焦凍には関係ないはずなのに、なんでそんなな嬉しそうな顔するの？

いつも一緒にいてなんでもわかるはずなのに、今ばかりは焦凍の気持ちがわからない。

「いこっか、焦凍」

「 … もうそんな時間か、頑張れよA」

「焦凍もね」

.