盲愛アドレセンス ⅲ (ページ2)

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美味しい。毎日このご飯が食べられるの幸せすぎる。

「なんか … 成長、した … か？」

彼なりに言葉を選んだつもりではあったのだろうが、今その話は私には超タブーである。
もともと気にはしていなかったが、最近太った。絶対太った。

焦凍の視線は胸に下がっていて、焦凍もやはり思春期男子なのだと思い知らされる。

鍛錬を怠ったわけではないが、すこし気が緩んで食べすぎてしまったせいかシャツも胸元が苦しい。

「そう言えば聞いた？ヒーロー基礎学2年と合同らしいよ」

「そうなのか？聞いてねぇ」

私のクラスでは焦凍が私の兄であることは周知の事実なのだが、焦凍クラスの人には全然会ったことがない。

飯田さん、緑谷さん、毬栗さんだけだ。

まず妹がいるということを知っている人も少ないだろう。

蕎麦をすする焦凍の顔も綺麗なだなあ、なんて呑気なことを考えながら自分のスプーンも進める。

「焦凍と戦いたいな」

「いつも戦ってるだろ」

「みんなの前で兄をこてんぱにするの楽しそうでしょ？」

「悪魔か」

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