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059 : 疲労 ページ9
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「楽しい？焦凍」
「楽しくねえキツイ」
「そりゃご愁傷様だ」
本気で疲れているのだろう。
疲労の色をたっぷりと含んだ声と、止まらないため息。雄英はそんなに厳しいのだろうか。
後ろからわちゃわちゃと男の子たちの声が微かに聞こえる。大部屋なのかな。
まさか部屋からそのまま電話かけてくるとは思わなかったが。
そう言うところに気が回らないのは焦凍らしい。
「そっちはどうだ？」
「夏休みだから勉強と訓練三昧。毎年でしょ」
「俺も帰ったら一緒にやる」
「お父さんなんかパワーアップしてるよ」
「最悪だな。受験は大丈夫そうか？」
「うん、大丈夫」
「流石だな」
そんな他愛のないいつも通りの会話も、いつもなら隣にいる焦凍が遠くにいるように感じさせてしまうから少し嫌だった。
だけど声が聞けないことはもっと嫌だったので我慢する。
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作者名：わか
| 作成日時：2020年5月22日 22時
