盲愛アドレセンス ⅱ (ページ7)

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057 : 焦凍のいない日々ページ7

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焦凍がいないのをいいことに朝から晩まで睡眠時間を削って個性の強化と勉強に励んだ。

姉には焦凍には伝えるなと念押しをした。

炎と氷を片手ずつ反対のものを出し2秒毎に交換する。頭の回転や個性に体を慣れさせる為。
急激に上がったり下がったりする体温を慣れさせて体調が悪くなったり風邪をひかないように努めた。

また最大出力を伸ばす為の個性も特訓した。

「A、まだまだだ」

「 … はい！」

半分で出す焦凍に比べ、やはり全身で出すと氷結も大きくなる。
きっと家全体を覆うぐらいの氷は出せるだろう。

炎を体に纏った数秒後に最大出力の氷を出すなど体に負荷をかけるトレーニングばかりを強いる父親を一瞬でも殺したいと思ったのは内緒だ。

焦凍が雄英体育祭トーナメント1回戦で出した最大氷結を思い出す。

きっと今のわたしならスタジアム全体を覆うぐらいはできるだろう。
でも焦凍と対等である為にわたしは焦凍の前では個性を制御しなくちゃいけない。

馬鹿げている話だということは自分でもよくわかっている。
兄と一緒で、対等でありたいがために自分の個性を制御し自分を小さく見せるなんて。

だけどこれしか思いつかなかったの。

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