盲愛アドレセンス ⅱ (ページ6)

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056 : 本気じゃないページ6

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「No1ヒーローにはなる。それは揺るがない。だけど焦凍と張り合うつもりはない、それで満足でしょ」

ありがたいことに個性の使い方も、頭の回転も、筋力以外では焦凍には劣るところはないだろう。

それは焦凍が母親に泣きついている間に開いた差なのだ。
きっとずっと本気で焦凍と戦ったことなんてなかった。

きっと父はそれに気づいていたのだろう。
2人の鍛錬では本気を出す私が、焦凍が加わった途端いつもの勢いをなくし、鈍くなる動きを知っての発言だ。

「わたしは負けないように努力する。
でも、雄英に入ってからでもいいかな … まだ焦凍には本気じゃないこと言わないで」

雄英のカリキュラムのおかげで強くなったと言えば焦凍の納得できる答えをあげれると思った。

今までのこの十数年の鍛錬で妹に手を抜かれていたなんて知ったら焦凍はなんて思うのだろう。

それが悪意のこもったものでないと知っても焦凍は悲しんでしまうだろう。

「焦凍と一緒がいいの。物理的な話じゃない。全部一緒がいいの。お父さんの期待は絶対裏切らないから」

「 … 雄英の推薦枠を取り、1位通過しろ。焦凍は2位だった。お前が上をいけ。」

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